
この記事をまとめると
■8月はお盆休みなどがありあまり新車が売れない
■2026年の8月は天候の影響もあってさらに販売が芳しくなかった
■軽自動車ではBYDのラッコがこれからの注目株になりそうだ
8月はあまり新車が売れない時期
8月は企業が長期のお盆休みを取る月である。新車を生産するメーカーの工場や、新車を販売するディーラーも長期のお盆休みを取るので、稼働日数が少なく、そして世のなかは夏休みムード全開で新車購入になかなか関心を示す人も少なく、年間を通じても新車販売台数が少ない月の代表となっている。
2026年8月単月締めでの新車販売台数が、登録車は自販連(日本自動車販売協会連合会)から、軽自動車は全軽自協から発表された。登録乗用車の販売台数は17万2839台(前年比108.1%)、軽四輪乗用車の販売台数は8万69台(前年比89.5%)となった。前年比でみると登録乗用車は微増、軽四輪乗用車はやや台数を落としているのが目立っている。2026年の夏は気温が摂氏40度以上の日を酷暑日と呼ぶことにした初めての夏となった。案の定、全国では40度を超える場所が続出、摂氏35度以上の猛暑日などは日本全国どこでも頻繁に出るようになり、極力外出を手控える日も多かった。
ひどい暑さだけではなく、2026年の夏の特徴は雨天が多かったこと。とくに土曜・日曜という週末がぐずつくことが多かった。東京の8月の天気をみると、2026年8月のなかで快晴もしくは晴れ、曇りだったのは3日しかなく、雨を表す傘マークのついた天気は6日もあった。ひどい暑さ、土曜・日曜の天気がよくなかった、そしてお盆休みが重なり8月の新車販売台数は軽自動車がとくに芳しくなかったように見ている。
現状登録車は最短でも3カ月ほどは納期を見なければならず、8月の販売台数としてカウントされているぶんの大半は受注残(受注したものの納車ができていないぶん)の消化が販売台数としてカウントされているので、暑さや天気に関係なく一定の販売台数がカウントされていく。一方の軽自動車はとくに仕様にこだわらなければ、登録車よりぐっと短い期間で納車となるケースも目立っている。7月からすでに日本全国厳しい暑さとなっていたので、7月の訪店客数が伸び悩み、結果的に受注台数も少なくなり軽自動車がとくに8月は伸び悩んだとも考えられる。
2026年7月よりBYDがカウントされるようになった。現状ではBYDの販売台数=ラッコの販売台数に直結している。筆者はラッコの本格デリバリーは11月からと聞いており(結果としては9月からとなっているようだ)、7月は初期ロットが試乗用として新規届け出されていると見ている。8月はエンドユーザー向けの届け出が行われているようである。それでも発売と正式デリバリー開始にはタイムラグがあるのだが……。
BYD各ディーラーにはナンバープレートのついた試乗車のほか、未届け出の展示車が置いてある。ラッコに興味を抱き購入した人のなかには、すぐに乗りたいとして「展示車を売ってくれ」というケースもあるようだ。本格デリバリーが始まらないなか、この展示車購入ぶんがカウントされたのが81台となっているので、81台しか売れなかったということにはならないのである。
腰の軽いBYDなので、7月下旬のデビュー後に専門家のほか、全国の店頭で一般の人への試乗を積極的に行っている。その試乗の際に受けた指摘などを反映したブラッシュアップモデルとして、本格デリバリーモデルについては格段によくなっているのではないかという期待を込めた都市伝説も、すでに流れている。
軽四輪乗用車で前年比プラスとなっているのは、三菱とマツダと日産だけとなっている。三菱はeKクロスEV、日産はサクラがマイナーチェンジを行っているので、このぶんが反映されているようである。
ブランド別軽自動車販売では、8月単月締めの総台数と軽四輪乗用車がスズキ、軽四輪貨物がダイハツのトップとなっているが、軽四輪貨物では2位スズキとの差が200台弱と僅差になっている。総台数での2026年1月からの累計販売台数ではスズキがダイハツに3万台強の差をつけている。事業年度締めでもすでに折り返し地点(9月)が見えてきている。このままブランド別ではスズキがトップを維持していくことになりそうだ。
9月は事業年度(4月から翌3月)締めでの上半期末となるので、とくに軽自動車は積極的な販売促進を行ってくる。とはいってもこれといった新型車登場予定もないダイハツがスズキに肉薄するというシチュエーションはあまり期待できないようだ。
