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テスラの完全無人タクシー「サイバーキャブ」日本初公開。他社が勝てない「200億キロの走行データ」によるAI運行の脅威

テスラの完全無人タクシー「サイバーキャブ」日本初公開。他社が勝てない「200億キロの走行データ」によるAI運行の脅威

この記事をまとめると

■ハンドルもペダルももたない2人乗りの自動運転タクシー専用車

■8台のカメラとAIで自動運転レベル4を実現

■米国ではすでに無人運行を開始し日本導入も目指す

カメラ8台だけで自動運転レベル4に対応

 テスラジャパンが自律型ライドヘイリングサービス「Robotaxi(ロボタクシー)」向けに開発した自動運転タクシー専用モデル「Cybercab(サイバーキャブ)」を日本国内で初公開した。

 無人タクシーのためにゼロから作られたサイバーキャブは、2ドアクーペスタイルのボディタイプを採った。乗車定員は2人乗りで、トランク容量は572リットルを確保した(FFレイアウトのため”フランク”は存在しない)。一般的なタクシーと大きく異なるスタイルだが、これは単なる割り切りではないとテスラは主張する。配車サービスの利用実態では、8割以上が2名以下での利用であることから、実際の使われ方に合わせて2人乗りで設計。そのなかで空力性能を追求した結果としてクーペスタイルになったのだという。

 最大の特徴となるのはその車内だろう。斜め上方に開くバタフライドアを通じてアクセスするキャビンには、ステアリングホイールも各種ペダルも存在しない。いうまでもなく、ドライバーの不在を前提としているためだ。ダッシュボードに20.5インチの大型センターディスプレイが鎮座するほかは、折り畳み式のアームレストやカップホルダー、USB-Cポートが備わる。

 アクセシビリティについて注力している点にも触れておきたい。非常用のドアリリースと天井のストップボタンには、点字と光を反射するレタリングが施してある。シート座面の高さは一般的な車椅子の座面と等しいため、車椅子から横に身体をスライドさせることで乗り込めるようになっており、トランクも車椅子や補助器具などを積載できる容量と形状とされている。これらは、「移動の自由は本来誰にとっても等しくあるべき」というテスラのフィロソフィーに基づく設計だ。

 自動運転技術については、特定条件下ですべての運転をシステムが行うレベル4に対応している。特筆すべきは、そのレベル4への対応が、モデル3やモデルYといったテスラ製の市販車とまったく同一のハードウェア、つまり8つのカメラのみで実現されている点だろう。たとえば米国にてロボタクシーよりひと足先に自動運転レベル4を用いる無人タクシーの商用運行を開始したZooxの車両では、14基のカメラのほかにLiDARスキャナが8基、ミリ波レーダー10基を搭載している。そのほかでも、多くのレベル4タクシーはカメラに加えて多数のレーダーやセンサーを搭載しているケースがほとんどである。

 なぜテスラだけがカメラのみでレベル4を実現できるのか。サイバーキャブが用いるテスラの自動運転であるFSD(Full Self Driving)は、カメラによる映像情報をニューラルネットワークが処理し、適切な判断を行うことで成立している。いい換えると、世界中のテスラ車から収集した膨大な走行データ(2026年9月時点で200億kmを超えている)からパターン学習をしたAIによってサイバーキャブは走る。これは自動運転技術を搭載した車両を大量に販売しているテスラだからこそ成し得たことだ。

 サイバーキャブを用いたロボタクシーは、2026年9月3日からテスラが本社を置く米テキサス州オースティンにおいてすでに一般向けの運行を開始している。日本への展開について具体的な目処は立っていないものの、導入を目指しているということだ。

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