
この記事をまとめると
■イギリス・グッドウッドのオークションに4台の古い軽自動車が出品された
■4台でもっとも高値で落札されたのはキャロル360とフロンテクーペで約160万円だった
■世界的に軽自動車の人気は高まっているというがそれが旧車にも波及している
海外オークションに旧車の軽自動車が4台出品
日本の軽自動車といえば、いまや海外でも注目を集める存在だ。高年式の軽自動車が人気を集める一方で、そのブームは旧車の軽自動車にも波及しているのかもしれない。そう感じさせてくれたのが、2026年9月19日にイギリス・グッドウッドで開催されたボナムスの「グッドウッド・リバイバル・オークション」だ。同オークションでは、トヨタ・スポーツ800(1966年式/1万8400ポンド・落札)やトヨタ・スープラRZ “BLITZ ニュルブルクリンク・チャレンジ・デモカー”(1993年式/落札予想価格13.5万〜16万ポンド・流札)などの国産旧車に混じり、軽自動車の旧車が4台出品された。そしてそれらすべてが落札されている。いったいどんなモデルがいくらで落札されたのか、非常に気になるところ。実際に出品された車両とその落札価格を見ていきたい。
マツダ・キャロル360:落札価格8050ポンド
最初に紹介するのは、1966年式のマツダ・キャロル360だ。落札価格は8050ポンド。日本円に換算すると約160万円となる(1ポンド200円換算、以下同)。
キャロルは1962年に登場した軽乗用車で、当時としては先進的な水冷4ストローク直列4気筒エンジンをリヤに搭載したRRの軽自動車。360ccという限られた排気量ながら、4気筒ならではの滑らかさを追求した意欲作。丸みを帯びた小さく独特なスタイリングのボディを組み合わせているのが魅力だ。
今回の出品車は、走行距離が約5万8000kmとされる一方、レストアや整備を前提とした「プロジェクトカー」として扱われている。つまり、すぐに乗れる完成車ではなく、今後手を入れる必要がある個体だ。それでも約160万円で落札されたことは、当時の日本車に対する海外コレクターの関心の高さを示す結果といえそうだ。
スズキ・フロンテクーペ:落札価格8050ポンド
続いては、1976年式のスズキ・フロンテクーペ。落札価格はこちらも8050ポンドで、キャロルと同額となった。
フロンテクーペは、1971年に登場したスズキの軽自動車である。ジウジアーロがかかわったとされるスタイリングは、低いノーズからリヤへと流れるウェッジシェイプが特徴で、当時の軽自動車としては非常にスポーティな印象を与えた。エンジンはリヤに搭載される水冷2ストローク直列3気筒360ccで、軽量なボディと組み合わせることで軽快な走りを追求している。
今回の車両は走行距離約2万3000kmでオリジナルに近い状態の個体として評価されている。小さなボディに詰め込まれたスポーツカー的発想は、実用性一辺倒な現代のスーパーハイト系全盛の軽自動車とは違う魅力をもっている。今回の落札結果により、個性的な設計思想の軽自動車が、海外でも高く評価されていることがわかる。
