
この記事をまとめると
■ステランティス・ジャパンがラム1500の日本導入を発表した
■導入グレードは5.7リッターV8 HEMI搭載の「リミテッド」をクルーキャブ・4×4で
■発売は2027年でまずは100台の限定モデルとして導入される
トランプ効果でラム1500の日本導入が決定
トランプ大統領が「日本の自動車市場は不公平で閉鎖的だ」と批判したことが発端となり、その対応として国土交通省によって「米国製乗用車に関する新たな認定制度」が制定されたことはご存じのとおり。この制度を利用して、一部の日本車メーカーはアメリカで生産された自社ブランドのクルマを輸入販売している。
しかし、本来のトランプ大統領の思惑は、「アメリカンブランドのクルマをもっと買え」ということだったに違いない。それでもこれまで、アメリカンブランドの日本法人は表立った動きを見せていなかったのだが……。ついにジープブランドを抱えるステランティスジャパンが動いた。
2026年11月3日、富士スピードウェイで開催された「STELLANTIS ALL BRANDS DAY -JAPAN 2026-」において、アメリカを代表するフルサイズピックアップブランド「RAM(ラム)」のフラッグシップモデルである「ラム1500」を、日本市場へ正式に導入することを発表したのだ。
今回日本に導入されるのは、ラム1500のなかでも上位グレードとなる「リミテッド」で、ボディタイプは「クルーキャブ」、駆動方式は「4×4」となる予定だ。
そしてクルマ好きにとって見逃せないのが、心臓部に伝統の「5.7リッターV8 HEMIエンジン」を搭載していることだろう。最高出力395馬力、最大トルク556Nmを誇る第3世代HEMIは、低回転からあふれる極太トルクとアメリカンV8ならではの猛々しいビートが魅力だ。
じつはこのV8 HEMIエンジン、2025年モデルをもって一度生産が終了している。そのかわりとしてステランティスは直6ツインターボを用意していたのだが、これに全米のファンが大反発。ラム1500は深刻な販売不振に陥り、慌てたステランティスが2026年モデルでV8 HEMIエンジンを復活させるという、クルマ好きにとってはちょっと胸アツなストーリーをもっている。発表会ではV8モデルの導入理由について、「日本にラムを導入するなら、まず第1弾は絶対にV8 HEMIだろうという強い思いがありました」とも語られている。
そんなラム1500リミテッドは、トラックの「はたらくクルマ」というイメージを完全に超越している。全長約5.9m、全幅2m超という巨体の恩恵を受けた車内空間は広々としており、とりわけ後席の足もと空間は1m以上におよぶ。インテリアも本革とリアルウッドで贅沢に彩られ豪華絢爛。さらに、大型縦型モニターや助手席専用モニター、19スピーカーのハーマンカードン製オーディオ、マッサージ機能付きシートなど、文句なしのラグジュアリー仕様だ。
しかもこのラム1500、サスペンションにはリーフスプリングではなく、5段階の車高調整が可能なエアサスペンションを採用しており、乗り心地も抜群。乗降時には約5cm車高を下げるなど、日常の使い勝手にも配慮がなされている。
日本導入にあたっての変更点は、北米仕様の赤色ウインカーを日本の法規に適合するアンバー(橙色)に変更したことと、タイヤ空気圧警報装置(TPMS)を日本の法規に適合させたことにとどまるという。つまり、本国のタフで豪華な仕様がほぼそのまま上陸する形だ。
ラム1500の発売は2027年で、まずは100台の限定発売を予定している。登録は商用車扱いの「1ナンバー」となる見込みで、大排気量ながら毎年の自動車税を抑えられるという、アメ車ファンの悩みの種を解消してくれるという隠れたメリットもある(ただし1ナンバーだと車検有効期限が1年となり、高速道路料金も割り高になるというデメリットもあるが……)。販売にはジープや既存のアメリカンブランドの販売ネットワークを活用する計画だ。
気になるのは日本での販売価格だが、現状は調整中とのことで明かされなかった。参考までに、2027年モデルのラム1500リミテッド・クルーキャブ4×4の現地価格は約7万7000ドル〜(単純な邦貨換算で約1220万円〜)となっている。
果たして、ラム1500リミテッド・クルーキャブ4×4の日本での価格はいったいいくらになるのか。続報に期待したい。
