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【ライバル比較】ダウンサイジングターボ5台の凄さが1000キロ走破で分かった! (2/2ページ)

【ライバル比較】ダウンサイジングターボ5台の凄さが1000キロ走破で分かった!

ミニバン/SUV/セダンの「エコと走りの両立」は可能か?

 近年、低回転トルクが豊富な動力源が注目され、HVやクリーンディーゼル、そして直噴ターボが勢力を拡大している。日常の走行でNAガソリンエンジンが使用される回転域は、最大トルクを発生する回転域はおおむね3000rpm中盤から5000rpmだが、それよりも低いことが多い。となれば一般生活でのエンジン性能の評価は、燃費効率を伴った低回転域からの加速力アップがどうかに重きが置かれてくる。直噴ターボの魅力は最大トルクの発生回転数が低く、排気量の1.5倍以上の大きなトルクを発生できることにある。

 各メーカーから続々と直噴ターボが登場しているが、さまざまなシーンでの実力や特色感を分析しに今回、5車種で山形県酒田市に向かった。レクサスブランド初の直噴ターボエンジン搭載のトヨタ・レクサスNX200t。メルセデスと基本部分を共有する直噴ターボ搭載の日産スカイライン200GT-t。スバルは売れ筋のレヴォーグ1.6GT。輸入車勢は、直噴スーパーチャージャー+ターボのダブル過給エンジンを搭載したVWのシャラン。ルノーから、0.9リッター直3のルーテシアだ。1.6リッターターボを搭載するレヴォーグの最大トルクは250Nm。通常1.6リッターのNAエンジンなら最大トルクが160Nmあたりだが、1.5倍ほどのトルクを1900rpmから発生している。排気量1.4リッターのシャランはダブル加給システムで、1500rpmから240Nm。NXとスカイラインは排気量2リッターだが、3.5リッタークラスに相当する350Nmを発揮、しかもスカイラインは1250rpmという極めつけの低回転で発生。NXは1650rpmだ。排気量0.9リッターと小さいルーテシアは135Nmを発揮するが発生回転数は他車に比べ2500rpmと高め。いずれも直噴ターボを使用し排気量を小さくしてもトルクを獲得している、これが『ダウンサイジングエンジン』と呼ばれている所以でもある。

左から)シャラン/スカイライン/レヴォーグ/NX200t/ルーテシア

 山形県の立ち寄りスポットとして、クルマと新幹線をワンフレームで収められる「JR峠駅」、自然を満喫できる月山湖や鳥海山へ。高速道路だけでなく、150Km以上の一般道を走るルートでの、新しい発見も多かった。

 まずは高速道路での比較試乗。排気量0.9リッターエンジンに5速MTが組み合わされたルーテシアは、若干非力感が漂う。とくに100Km/h付近での加速が弱い、高速域での伸びに影響する最高出力が90psに留まることも関係するだろう。100Km/hをトップギヤの5速で走っているときの回転数は2550rpm。低い回転を維持して静かに走るのも魅力とするはずの直噴ターボだが、その特性が出されていない。ターボラグもあり、アクセルの微細な操作に対する反応が遅く速度コントロールがしづらい。しかしその反面、驚愕レベルの燃費性能をもっていた。

 同様の傾向がシャランにも。比較的小さい排気量を低回転から過給圧を確保するのに長けたスーパーチャージャー過給が補うと思っていたが、トルクではなく回転を上げて馬力でクルマを運ぶ印象。追い越し加速もエンジンが高回転になり、100Km/h巡行の回転数も2400rpmと高く、快適性や静粛性の観点からも、もう少し排気量がほしい。しかし今回唯一のツインクラッチトランスミッションは歯切れのいい変速感で、回転を上げて加速する特性と相性がよく、適度に刺激で心地よかった。

 ロードノイズが若干大きいが、ストレスない快適な高速走行はレヴォーグ。トランスミッションは5台中唯一のCVTで、変速ショックがなくドライバーのアクセル操作に合わせて、ターボが効果的に働く回転数に変速されるので狙いどおりに加速できるのだ。しかもハンドルのスポークにスポーツボタンがあり、積極的に使えば強めの加速など大きな速度変化も味わえる。アクセル全開の強い加速をしたとき瞬時に回転が上がり突然ターボが効くため、その制御が若干雑に感じられただけだ。

 ストレスのない加速や静かさそして適度な刺激を併せもち、トランスミッションの制御感など基本的な特性が似ていたのがNXとスカイライン。100Km/h巡行ではともに1800rpmとギヤ比は近く、静粛性も同等レベルだ。追い越し加速ではともにキックダウンして2500rpmあたりを使い、力強く加速していく。この回転数はルーテシアだと若干だるく感じた領域だが、やはり排気量に余裕がある加速効果だ。ともにドライビングモードを選択できるが、ターボラグが嫌であれば「スポーツ」を選ぶといい。500rpmほど使用回転数が上がるトランスミッションセッティングと鋭いアクセルレスポンスになり、ターボラグは気にならない。ターボラグが出てしまうレスポンス不足の直噴ターボには、ドライブモード選択はとても有効といえる。

 直接乗り比べないとわからない感覚差ではあるが、トランスミッション制御の味付けの違いはある。NXは6速ATでスカイラインは7速AT。7速のほうがスムースで低い回転を積極的に使えると予想したが、結果は逆だった。NXのほうが高回転までトルクの落ち込みが少なく、馬力が高いのだ。空気抵抗も多いし車重も重いはずなのに、NXは加速がスムースでしかも速く力強かった。

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