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【今さら聞けない】実用車がFFレイアウトばかりなのはなぜ? (2/2ページ)

【今さら聞けない】実用車がFFレイアウトばかりなのはなぜ?

部品点数が少なく荷室や室内の自由度が高い

 今、街で見かける乗用車の大半はFFレイアウトで、その他の駆動方式はかなり少数派。FFがあまりにも多いので、そのほかのクルマは、わざわざFR、MR、RRとその特徴を強調するほど。もうひとつ、4WDもあるが、4WDもFFベースがほとんどで、駆動方式に関してはFF抜きには考えられないほど席巻している。

 なぜ、ここまでFFだらけになったのか? FFの利点は、室内スペースが大きくとれて、トランクスペースも広くできること。そしてプロペラシャフトなどがいらない分、部品点数が少なくて済み、車体を軽くすることができる。

 同じような利点が、RRにも当てはまりそうだが、RRではデザイン的にも機能的にもトランクスペースが広く取れず、冷却面にも難があり、直進安定性も得意ではない。乗用車にとって直進安定性は非常に重要な性能で、これもFFが主流になった大きな理由のひとつといえる。

FFが台頭してきたのは、なんといっても、1959年にミニが登場したのがきっかけ。ミニの設計者、アレック・イシゴニスは、エンジン横置きのFFレイアウトで、小さなボデイに大人が4人も乗れるスペースを作り出して、自動車史を変えた。

 その後、フィアット128が横置きエンジン・横置きミッションを実用化し、現在のFFレイアウトのベースが完成。さらに傑作車、VWゴルフのヒットで、本格的なFF時代が到来する。

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