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100万円以上もザラのカーボンセラミックブレーキって何が凄い? (2/2ページ)

100万円以上もザラのカーボンセラミックブレーキって何が凄い?

同じ熱容量なら鋳鉄ディスクより約50%も軽量

 ポルシェをはじめ、フェラーリ、マセラティ、アルファロメオ、アストンマーティン、コルベット、日産、レクサス、ゾンダ、マクラーレン、フォルクスワーゲン、アウディ、ベントレー、ランボルギーニ、ブガッティ、AMGなど、世界のハイパフォーマンスカーに採用されている、カーボンセラミックブレーキ。

 “カーボンセラミック”なのは、ローターの部分で、粉末、樹脂、およびファイバーを、特殊かつ複雑な製造工程で混合し、1700度の高温と真空状態で化合して作られる。カーボンセラミックディスクの最大の利点は、鋳鉄ディスクより約50%も軽量なこと。

 ブレーキの熱容量は、比熱が同じなら重量が重ければ重いほど大きい。したがって、スチールディスクで、熱容量を大きくしようとすると、ローターは必然的に大きく、厚く、重たいものになってしまう。

 しかし、ブレーキシステムが重たくなると、バネ下重量が重くなり、タイヤの路面追従性が悪くなる。バネ下重量のダイエットは、バネ上重量の軽量化の15倍に相当する効果があるといわれているので、軽量かつ大容量のブレーキシステムの採用はハイパフォーマンスカーにとってとても大きなメリットになる。

 また、カーボンセラミックブレーキは、軽量なだけでなく、強度、形状安定性、耐久性ともに、スチールディスクを上まわり、セラミック素材は腐食に強く、制動時の騒音抑制にも効果がある。

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