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高速道路脇の壁にある「緑や青の流れるライト」は何のためにある? (1/2ページ)

高速道路脇の壁にある「緑や青の流れるライト」は何のためにある?

渋滞ポイントに設置すると渋滞が緩和される

 高速道路の渋滞ポイントには、緑や青の「流れるライト」が設置されている場所がある。「これっていったいナニ? 事故防止のため?」と思う間に通り過ぎているかもしれないが、あれは渋滞緩和効果を狙った装置で、首都高では「エスコートライト」、NEXCO東日本や西日本は「ペースメーカーライト」と呼んでいる。

 名前は微妙に違っても、狙いは同じ。光のライトが流れているように見せることによって、上り坂など、いわゆる“サグ”による速度低下を抑えて、渋滞を緩和するのが目的だ。

 首都高では、2015年、3号渋谷線上りの池尻ー三軒茶屋間に設置されたのが最初で、ここで一定の効果が認められたことから、現在は数カ所に増えている。いったいどれくらい効果があったのかというと、池尻ー三軒茶屋間の場合で、渋滞損実時間が13%減少。所要時間でも12.5%短縮した。

 ただ、池尻ー三軒茶屋間のエスコートライトは、LED設置が道路左側だけで、距離も234mと短い。それに比べると、NEXCO東日本が東京湾アクアライン上り・浮島JCT手前に設置したペースメーカーライトは、ぐっと本格的だ。アクアライン上り線では、浮島JCT手前で、トンネル内の勾配が緩やかな上り坂から急な上り坂(4%勾配)に変化しているため、速度低下が発生し、週末ごとに渋滞していた。

 そこで2013年、渋滞ポイント付近にペースメーカーライトを設置。こちらはLEDが道路の両側にあり、設置距離も1kmと長いことで、渋滞量(渋滞距離×渋滞時間)はなんと64%減少。非常に大きな効果を上げている。

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