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【なぜエンジンの生産終了がここまで注目される?】スバルが30年も「EJ20型」エンジンにこだわり続けたワケ (1/2ページ)

【なぜエンジンの生産終了がここまで注目される?】スバルが30年も「EJ20型」エンジンにこだわり続けたワケ

レース車両には2020年シーズンもEJ20が搭載される見込み

 2019年後半、SUBARUは「WRX STI EJ20 Final Edition」を555台限定で発売し、EJ20というエンジンの退役がおおいに話題となった。1989年発売の初代レガシィに搭載されてから30年。EJ20がこれほどまで長く使われ続けた理由は何なのだろうか?

 30年使われたといっても、SUBARUのラインアップのなかで常にEJ20が常に搭載され続けたのはWRXのみであり、それ以外のモデルは10年以上前から新世代のFA/FB型エンジンへの移行が完了していた。2009年発売の5代目レガシィではすでにFA/FB型が主力(前期型にはEJ25も積まれたが)であり、2011年発売の4代目インプレッサ、2012年発売の4代目フォレスターでもEJ20は搭載されていない。

 逆にいえば、SUBARUのトップスポーツモデルであるWRX(STI)だけは頑なにEJ20を搭載し続け、ラリーやレースなどモータースポーツの現場でも、トップカテゴリーで使われるエンジンはほぼEJ20(一部EJ25)のみ。

 市販車のEJ20搭載車は2019年末をもって販売が終了したが、ニュルブルクリンク24耐久レースやスーパーGTなど、SUBARUがワークス参戦する競技においては2020年シーズンもEJ20が搭載される見込みなので、これからもなお、EJ20は「戦闘マシン用エンジン」として現役を続行することになる。

 そんな現状から、EJ型に代わるFA/FB型はトップスポーツモデルやモータースポーツ競技車には不向きなのか? という疑問が浮上。ロングストローク化して環境対応力を高めたエンジンは、ハイパフォーマンスカーや競技マシンに搭載するには何か問題があるのか? などと想像してしまうが、耐久性や強度の問題で新世代への移行を見送り、EJ20を使い続けているワケではない。

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