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登場が早すぎた? 見る目がなかった? 消えてから「偉大さ」が評価された「ゴッホ的」モデル5台 (2/2ページ)

登場が早すぎた? 見る目がなかった? 消えてから「偉大さ」が評価された「ゴッホ的」モデル5台

次世代のクルマに影響を及ぼしたモデルも

 クルマの技術は常に進化していて、それが新車に投入されて世に出る。素晴らしい技術であっても販売的に大ヒット……ということには必ずしもならないのが世の常だが、それでも意味がなかったわけではない。次世代につなげるという点では大いに存在意義があったというクルマは少なくないのだ。今回はそんなモデルを振り返ってみよう。

1)ビスタ

 1998年に登場した最後のビスタとなる5代目は、デザイン的になんとも頭でっかちな感じで、それまでカムリとともに培ってきたトヨタのミディアムセダンのイメージを覆したというか、「どうしちゃったの?」という声もあったほど。そのようなことはトヨタは先刻承知で、背が妙に高いのは立ち気味に座ると前後方向に余裕が出て、室内空間に広くなるというパッケージング上の試みゆえ。実際、クラスを超えた広さがあり、その後のクルマ作りに大いに活かされている。

  

  

2)ロゴ&キャパ

 ホンダが1996年に出したのがロゴで、それをベースに1998年に出したのがキャパとなる。どちらもフツーのハッチバックとトールワゴンで、平凡そのもの。当時は「ホンダのやることじゃない」という声も聞かれたし、実際、販売的にはふるわなかった。しかし、今、この2台を見ると、フィットにうまく昇華されているし、N-BOXなどにもそのエッセンスは盛り込まれていることがわかる。よく考えれば、ロゴとキャパ以前にはこの手のジャンルはなかっただけに、フィット前夜として大いに意味があったわけだ。

3)IQ

 軽自動車がある日本においては珍しいAセグメントのクルマがIQで、車内空間の工夫においてさまざまな試みがなされているのは有名なところ。これ以外にも、ステアリングギヤボックスをエンジンルーム内の上方に位置させるなど、メカ的にも意欲的だ。安全装備も9個のエアバッグやS-VSCなど、当時の高級車並み。販売台数うんぬんではなく、将来のクルマ作りのためにということで作られたクルマである。

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