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歩行者のいる際の一時停止だけじゃない! 違反だらけの「横断歩道付近」のクルマの行為5つ

歩行者のいる際の一時停止だけじゃない! 違反だらけの「横断歩道付近」のクルマの行為5つ

この記事をまとめると

■横断歩道付近でクルマが守るべき行為および禁止事項を解説

■本記事で挙げた5つの禁止事項には反則金9000円と違反点数2点の行政処分が下る

■信号機のない横断歩道を検知する方法も紹介

横断している歩行者は絶対的に優先

 新年度・新学期になって、小学一年生が交通安全を学んでいるといった報道を見る機会も多い。その中には、横断歩道で停まってくれたクルマにお礼をしようというものもある。

 お互いに気持ちよく過ごせる社会の潤滑油として一礼をするというマナー的な視点でいえば、小さな小学生が礼をしているのは微笑ましいシーンではあるが、法律的にいえば信号のない交差点で歩行者が渡ろうとしているときに、車両が一時停止をするのは義務であって、そのまま通過するのは道路交通法の違反行為だ。

 横断歩道や自転車横断帯に近づいたとき、横断する人や自転車がいないことが明らかな場合以外は、横断歩道の手前で停止できるように速度を落とさないといけないのだ。

 横断歩道がないような小さな交差点であっても、それは同様。こうした横断歩道付近での走り方は、道路交通法「第六節の二 横断歩行者等の保護のための通行方法」を読めば、明確に定められており、罰則規定もあることがわかる。

 警察庁の『横断歩道は歩行者優先です』という啓蒙ページを参考に、横断歩道付近での車両の守るべき行為および禁止事項をまとめてみよう。

 (https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/oudanhodou/info.html

1. 歩行者や自転車が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道や自転車横断帯の手前(停止線があるときは、その手前)で一時停止をして歩行者や自転車に道を譲らなければならない。

2. 横断歩道や自転車横断帯やその手前で止まっている車があるときは、そのそばを通って前方に出る前に一時停止をしなければならない。

3. 横断歩道や自転車横断帯とその手前から30m以内の場所では、ほかの車を追い越したり、追い抜いたりしてはいけない。

4. 横断歩道のない交差点やその近くを歩行者が横断しているときは、その通行を妨げてはいけない。

5. 横断歩道、自転車横断帯とその端から前後に5m以内の場所では、駐車も停車もしてはいけない。

 以上5点、いずれも違反時には反則金9000円と違反点数2点の行政処分。

 歩行者を確認したときに一時停止をするという行為については、ここ数年ずいぶんと守られるようになってきた印象もあるが、横断歩道の手前30m以内の場所では追い越し・追い抜き禁止というのは意外に守られていないかもしれない。

 いずれにしても、横断歩道の存在を認識することが重要だ。とはいえ、信号機のない横断歩道がどこにあるのかを遠くから判断するのは難しく、上記のようなルールを守るのは非現実的という意見もあるようだ。

 はたして、信号機のない横断歩道を検知することは難しいのだろうか。

 じつは路面にサインがある。「ひし形マーク」、「ダイヤマーク」と呼ばれる路面標示(表示ではない)のひとつで、この先に横断歩道があることを示すマークだ。通常、50m手前と30m手前という2か所に路面標示が書かれている。

 つまり、ダイヤマークを見つけたら、この先に横断歩道があると認識できるし、同時に追い越し・追い抜き禁止区間に入ったと考えればいい。こう考えると、横断歩道における歩行者優先のルールを守りやすくなるのではないだろうか。

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