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ダイハツ・コペンの魅力とは? おすすめグレードも解説! (2/2ページ)

ダイハツ・コペンの魅力とは? おすすめグレードも解説!

この記事をまとめると

コペンはダイハツの軽スポーツカー

■現行型で2代目となる

■詳細やおすすめグレードについて解説する

ライバル車は生産中止になるもコペンはいまだ健在

 2人乗り軽スポーツカーのホンダ・S660が2022年3月に生産中止となりました。いまや希少となった国産スポーツカーのブランド消滅は大きな話題となりましたが、同じ軽スポーツカーのコペンは発売後、改良や追加モデルが加えられて販売継続中。いまだにスポーツカーファンから注目を集めています。

 初代から引き継いだ電動式開閉ルーフや4つの異なるボディデザインを有していることなど、とにかく個性的なコペンを深掘りしていきましょう。

コペンの魅力とは

 現行コペンは2014年に登場した2代目となります。とはいえ、初代は2012年に生産終了。約2年の休止期間を経て登場しました。

 2代目コペンは多くのトピックスを備えていますが、最大の魅力は軽自動車にもかかわらず電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を備えていること。気軽に、リーズナブルにオープンドライブを楽しめることは大きな魅力です。

 約20秒でフルオープンになる「アクティブトップ」は、同じ軽オープンカーだったS660にはなかった機能。またS660はフルオープンでなかったこともコペンが優っているポイントでしょう。

 また独自の「Dフレーム」構造を採用したことで、ボディ外板をパネル化しデザインを変更可能にした「ドレスフォーメーション」もコペンの大きな魅力。そのシステムは後ほど詳しく説明しますが、この構造を採用したことでオーナーが自分好みにボディをカスタマイズすることを可能としました。

 その他、細かい魅力を数多く備えているのが2代目コペン。パワーユニットや走行性能、またユーティリティなど詳しく説明していきます。

ドレスフォーメーションと名付けられた「着せ替え」

 2代目コペン最大の特徴といえば購入後でも自分好みにカラーやデザインを変更できる「ドレスフォーメーション」を採用したことです。

 その名の通り服を着替える感覚でクルマの外観を変えることができるこのシステムは、ボディ剛性を外板パネルに頼ることなく基本骨格で確保する「Dフレーム」を採用したことで可能になりました。

 この新構造を採用したことに加え外板パネルをボディとボルト締め付けで固定する方法を採用。通常の溶接とは固定方法が異なることで外板との着脱を容易にしたのです。

 またフロント&リヤフェンダーやフロントバンパーなどパネルの大部分を、樹脂製パーツとしていることも着せ替えを可能としています。

 現在、ダイハツの公式サイトでは「ローグ」と「セロ」の前後フルセット、フロント、リヤセット。フロントのみ、またリヤのみの着せ替えが可能で計4つのスタイルバリエーションを楽しめることが記載されています。ただし、「ローグ」や「セロ」から「Xプレイ」のボディ変更はできません。

俊敏なレスポンスと優れた燃費を誇るコペンのエンジン

 2代目コペンに搭載されているエンジンはKF-VET型直3エンジン。最高出力64ps、最大トルク9.4kgmを発揮するこのエンジンに5速MTとCVTが組み合わされています。

 4気筒エンジンを積んでいた初代とは異なり、タントをはじめとするダイハツ車に搭載されていた3気筒のKF-VET型を選択した2代目ですが、ピストン形状の変更やバルブスプリングの強化をするなどの改良が加えられています。結果、スポーツカーらしい走りに適したパワーユニットに仕立てられました。

 また4気筒から3気筒にスイッチしたことやロングストローク化を図ったことで燃費も向上。デビュー時は5速MTが22.2km/L、CVTが25,2km/L(いずれもJC08モード)、現在はWLTCモードに対応して5速MTが18.6km/L、CVTが19,2km/Lとなっています。

 いまだスポーツカーユーザーに人気の5速MTは1&2速はダブルコーンシンクロを採用。シフト操作時の操作力が低減されました。

 その5速MT仕様には、コーナーの状況に応じて駆動輪となる前輪に適切な駆動力を配分するスーパーLSDも装着可能。「CR SPORT」には標準装備となっています。

 一方、CVT仕様にはパドルシフトが装備。モードの選択も可能で、スポーツ走行を重視したSモード時にはアップシフト側でスロットルや点火時期の協調制御が行われるのが特徴です。

 このエンジンとトランスミッションが組み合わされた2代目コペンは、筆者もデビュー時、様々なシーンで試乗しましたが「ここでパワーが欲しい」という時に必要な力が加わるスポーツカーらしいパワーユニットだと感心した記憶があります。

 余談ですが、2代目コペン開発時には3気筒エンジンだけでなく燃費とパワーを兼ね備える2気筒エンジンも検討されていました。コペンだけでなく超燃費車(後のミライース)にも搭載前提で開発されていた2気筒エンジンは、結局、求めていた燃費とパワーを発揮できないことなどにより開発が中止されたといいます。

 2気筒エンジンを搭載した2代目コペン、実現していたらと考えると興味深いですね。

スポーツカーらしいコペンのハンドリング

 2代目コペンのハンドリングはサスペンションの剛性がしっかりしていることやボディ骨格が堅固ことなどにより、スポーツカーらしいハンドリングを有しています。
ただ、“昔ながらの”スポーツカー好きが連想する回頭性だけが良いものではなく、安心してコーナリングを楽しめるセッティングとしました。

 開発時にチーフエンジニアを務めた藤下修氏がデビュー当時、私やメディアに対して「スポーツカーだからと『キビキビとしたハンドリング』にするべきではないと考えた」と熱く語っていましたが、ゴーカートのようなハンドリングではなく日常的に楽しめるクルマに仕立てたい、という思いを開発陣が受け完成させた結果です。

 いわばマニアックにクルマを味わう人だけでなく、女性も含め幅広いユーザーが楽しめるスポーツカーに仕立てたのが2代目コペンといえます。

 万人が楽しめるコペンのサスペンションはフロントがマクファーソン・ストラト、リヤがトーションビームと型式的にはダイハツがラインナップする“一般的”な軽自動車と変わりません。

 しかしフロントサスペンションに専用のクロスメンバーを装備したことや、リヤサスペンションに補強ビームが施されているなど操縦応答性を高める独自の構造を採用しました。

 過敏な原動ではないリニアな操作性を実現しているのは、このような設計上の工夫がなされていることが大きな要因です。

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