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右側車線の遅いクルマ左車線で抜いた……コレって違反? イマイチ知られていない「追い越し」と「追い抜き」の違いとは (2/2ページ)

右側車線の遅いクルマ左車線で抜いた……コレって違反? イマイチ知られていない「追い越し」と「追い抜き」の違いとは

この記事をまとめると

■高速道路では基本的に右側が追い越し車線

■「追い越しは右側から」と道路交通法で定められている

■しかし、追い抜きについては明記がない

「追い越し」と「追い抜き」は異なる

 複数車線の高速道路では右側が「追い越し車線」と定められていることが多い。なぜ右側が追い越し車線になるのかといえば、道路交通法により追い越しは右側から行うことが定められているからだ。左車線による追い越しがNGなのだから右が追い越し車線となるのも道理だ。

 これについての啓蒙活動は非常に効果があり、多くのドライバーが「追い越しは右側から」と理解するようになっている。そのためか、左側からの追い抜きさえNGだと思っているドライバーも少なくないようだ。

 最近では、あおり運転を誘発する走り方のひとつとして、追い越し車線を走り続けるという行為が指摘されることもある。その行為自体は通行帯違反に該当することもあるのだが、そもそも左から追い越すことがNGだから、右側の追い越し車線を遅いクルマが走っていることにイライラするという面も否めない。

 では、左側を走っているクルマが、追い越し車線をゆっくり走っているクルマをパスしてしまうのは違反なのかといえば、そうとはいえない。

 左側の走行車線を走っているクルマが、法定速度・指定速度の範囲内において右側車線を走っているクルマより先行してしまうことには違反要素はない。

 なぜなら、追い越しというのは車線変更して前方を走るクルマの前に出る行為を意味しているからだ。たまたま走行車線のほうが流れている場合などに先行してしまうようなケースは、車線変更を伴っていないので、俗称として「追い抜き」と呼ばれる行為になる。

 追い越しは道路交通法によってルールが定められているが、追い抜きについてルールはない。そもそも、どんなシチュエーションであっても左側から前に出るのはいけないとなったら、渋滞しているときには困ってしまう。

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