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いまの日本は「一戸建て」じゃないと電気自動車所有は厳しい! 【私がEVを買わない理由 渡辺陽一郎編】 (1/2ページ)

いまの日本は「一戸建て」じゃないと電気自動車所有は厳しい! 【私がEVを買わない理由 渡辺陽一郎編】

この記事をまとめると

■ジャーナリストに「なぜEVを購入しないのか?」をテーマに質問

■集合住宅に充電器がないという問題やバッテリーの劣化が不安要素だ

■充電器が集合住宅に普及すれば、セカンドカーとしての選択肢は大いにありだ

私がEVを買わない理由

 私が使っているクルマはフォルクスワーゲン・ポロで、電気自動車は所有していない。理由はふたつある。まずは自宅が集合住宅で、充電設備を設置できないからだ。

 ちなみに日本では、総世帯数の約40%が集合住宅に住み、都市部ではその比率が70〜80%に達する。集合住宅に充電設備をあとから加えるには、充電器の設置場所を確保した上で、同じ集合住宅に住む住民や管理組合などの同意も得なければならない。これは非常に困難で、電気自動車の普及を妨げる要因でもある。

 一部の新築集合住宅では、充電器を備えた電気自動車用の駐車スペースを設けているが、その数は少ない。集合住宅は、少なくとも50年位は建て替えをしないから、いまは実質的に一戸建てでないと電気自動車を所有するメリットが少ない。

 自宅に充電設備がなくても、販売店やショッピングセンターなどの急速充電器を使う方法はあるが、駆動用リチウムイオン電池の劣化が心配だ。最近の電気自動車は温度管理を入念に行い、急速充電を繰り返しても以前の電気自動車のように大幅に劣化することはないといわれる。しかし、開発者は「急速充電を連続して行うよりは、普通充電も挟んだ方が電池には好ましい」と述べる。そうなると、自宅に充電設備を設置できない集合住宅に住みながら、電気自動車を買うのは不安だ。

 また、急速充電器を備えた近隣の販売店やショッピングセンターが統廃合される心配もある。そこまで考えると、電気自動車を所有するには、自宅に充電設備を備えることが前提条件になるだろう。

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