WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

レースに出るって思ったより現実的!? 身近なワンメイクレース3つの参戦費用のリアル

レースに出るって思ったより現実的!? 身近なワンメイクレース3つの参戦費用のリアル

この記事をまとめると

■日本には公道走行可能なナンバー付きレースカーで争うワンメイクレースが多くある

■ロードスターやヤリスなどでは競技ベースグレードを用意している

■N-ONE OWNER’S CUPは軽自動車のためにランニングコストも安く済むのが魅力

すべてのモータースポーツの敷居が高いわけじゃない

 クルマ好きへの風当たりが厳しいという声もある我が国日本。しかし、モータースポーツへの参加のハードルを考えてみると、公道走行可能なナンバー付きレースカーで争うワンメイクレースが多く、結構フレンドリーな国なのだ。そこで今回は、筆者が思う始めやすいレースカテゴリーをピックアップして紹介。読み終わるころには「レースデビューって案外現実的に行けちゃう!?」って思えるかも?

ロードスターパーティレース

 最初に紹介するのは筆者も参戦しているロードスターパーティレースだ。ロードスターの競技ベースグレード「NR-A」にロールバーや6点シートベルト、バケットシートといった安全装備類、そして指定のブレーキパッドとタイヤ(ポテンザRE004)を装着すると「パーティレース仕様」の完成。ここまで仕上げるのに新車&新品だとザっと400万円ほどだ。ただ、シーズンオフには必要な装備を装着した中古車が出まわることもある。中古車なので走行距離や状態によって価格は異なるが、250万円ほどから狙うことも可能だ。

 このレースの魅力はランニングコストの安さだ。毎戦新品タイヤを入れなくてもいいので、年間8戦のジャパンツアーシリーズを追いかけても2セットほどで足りてしまう場合もある(もちろんどれくらい練習するかにもよるが……)。SNSなどで探せばレンタルサービスを行っているオーナーやショップもあり、1戦スポットならば30万円ほど(レーシングギヤ一式やライセンス取得料は別)見ておけば、参戦することも可能だ。

ヤリスカップ

 次に紹介するヤリスカップは、トヨタのコンパクトカーヤリスで争われるレースだ。こちらも競技ベースグレードとなるYaris Cup Carが販売されていて、ロールバーが装着された状態での納車となる。これが約235万円で、そのほかに自身で用意するパーツとしてはバケットシート、ブレーキパッド、ブレーキフルード、ホイール、指定タイヤ(GOODYEAR EAGLE RS SPORT S-SPEC)となる。新車&新品ならば300万円あれば揃うだろう。

 魅力的なポイントは、「どうやったら参加できるか?」が具体的にわかりやすいことだ。というのも、ホームページには「サポート販売店」のリンク集がある。GRガレージを中心に、ディーラーによっては当日のレースサポートをしてくれるディーラーもあるのだ。「初めてレースに挑戦する!」と意気込んでも、どの門を叩けばいいのかわからない。ツテもない。そんな悩みを抱えている人にオススメのカテゴリーといえる。

N-ONE OWNER’S CUP

 最後に紹介するのはホンダの軽自動車N-ONEで争うN-ONE OWNER’S CUPだ。こちらは競技ベースグレードといった特別なグレードはなく、FFのターボグレードをベースにロールバーや牽引フック、ウインドウネットといった安全にかかわる指定部品に加え、6点シートベルトやバケットシートなどを装着し、ブレーキパッドとフルードをハードな走行に耐えられるものに交換すればレースに出場できる。

 なお、サスペンションやタイヤ(主にエコタイヤ)、マフラーなど一部パーツは交換と選択が自由となっているので、一概に「大体レース仕様でこのくらい」といい切ることは出来ない。グリッドに並ぶまでに最低限必要な仕様だと、中古車ベースならば150万円ほどで事足りるだろう。軽自動車であるため、普段のランニングコストも安く済むのが魅力のカテゴリーといえる。

 ナンバー付きワンメイクレースの醍醐味は「いい訳がきかない」ことだろう。クルマの差が少ないので、ドライバーの技量が大きく勝敗を左右する。参戦を続けていれば、仲間が増え、助け合いや教え合いといったコミュニケーションが増えるのも独自の魅力だ。レースを始めたい人はもちろん、ドライビングの技量を高めたい人にとってもオススメのチャレンジなのだ。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了