
この記事をまとめると
■ダンロップをはじめとする数々の企業が「Formula Gymkhana」を協賛している
■クルマ好きの学生と直に交流をもてるのが「Formula Gymkhana」協賛企業にとってのメリット
■自社製品を実際に使ってもらうことでブランドの認知にも期待
企業からのサポートで成り立つ「Formula Gymkhana」
「学生がイコールコンディションで腕を競える自動車競技を通して、学生と企業間の人のつながりをもつことにより、自動車業界の活性化及び発展、クルマ好き人間の構築、学生の人格形成、成⾧を目的とする」をテーマに2023年から始まった学生ジムカーナの大会「Formula Gymkhana」。
このイベントを支えているのは、トヨタGAZOO Racingをはじめとする自動車業界の関係者たち。協賛企業はどのような思いでこの大会に参画しているのか。鈴鹿ツインサーキットで行われたRd.1では、ダンロップがタイヤを提供。Formula Gymkhanaの2025シーズン全戦で、RS★Rがサスペンションを、BRIDEがフルバケットシートを提供している。参加する学生たちへの支援を惜しまない各社にその思いを語ってもらった。
積極的に学生のモータースポーツ活動をサポートするダンロップ
ダンロップはハイグリップスポーツタイヤを支給した。さらに競技終了後には使用したタイヤを学生にプレゼントする大盤振る舞いも。住友ゴム工業の採用担当の喜多洋行さんはFormula Gymkhanaについて次のように語る。
「住友ゴム工業では学生の活動を積極的にサポートしており、自動車部へのサポートも行なっています。クルマ離れやモータースポーツ人口の減少といった現状のなかで、クルマ好きの学生が活動を続けられるような支援をすることを重視しています。その一環として、Formula Gymkhanaへの協賛も行なっています。また、協賛を通じて会社や製品を知ってもらい、将来的な人材採用やブランド認知の種まきになることも期待しています」
ダンロップのブースにはフェアレディZ(RZ34)とインプレッサ(GVB)が並べられていた。この2台はどちらも住友ゴム工業社員の愛車。
Zは設計・開発に携わったタイヤを実際に装着して、エンジニア自らがその性能を楽しんでいる。インプレッサは、社会人になってもモータースポーツが続けられる環境が整えられていることを示す例として展示された。ちなみにこのインプレッサは喜多さんの愛車だ。
Formula Gymkhanaの特徴のひとつが昼食時に行われる学生とメーカーとの懇親会。それ以外でも学生が自由に企業ブースに訪れてメーカーの人と交流を行える点だ。
「普段の採用イベントでは就職活動を意識した学生が多いのですが、Formula Gymkhanaではクルマ好きやモータースポーツを楽しむ学生が多く、さまざまな背景を持つ方と交流できる点が、新たな視点や発見につながっています」
Rd.1の使用タイヤはダンロップ「DIREZZA ZIII CUP」
「今回提供しているのは『DIREZZA ZIII CUP』です。見た目は一般的なZIIIと同じですが、TGR GR86/BRZ Cupのクラブマンシリーズというダンロップワンメイクレースの指定タイヤです。ジムカーナ用のタイヤも選択肢としてありましたが、今回はGR86が競技車両であり、また普段なかなか使われる機会の少ないZIII CUPタイヤを大会で体験してもらいたいと思って提供を決定しました。大会後に希望校には使用済みタイヤを持ち帰っていただき、練習等でも使用できるということも考慮しました」
「タイヤ1セットの支給はコスト面でも負担は大きいですが、ダンロップタイヤのよさを学生に知ってもらえ、これがきっかけとなり将来的なユーザーやファンの獲得に繋がることを目指しています。もちろん採算を度外視しているわけではありませんが、長期的な視点での投資と考えています」