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スタッドレスを買うなら「インチダウン」して安いのを……って大丈夫? 結論「インチダウンにはほぼメリットしかない」 (2/2ページ)

スタッドレスを買うなら「インチダウン」して安いのを……って大丈夫? 結論「インチダウンにはほぼメリットしかない」

この記事をまとめると

■スタッドレスタイヤはインチダウンして購入するユーザーが多い

■インチダウンしても性能にデメリットはなくむしろプラスになることが多い

■デメリットとしては見た目が悪くなり面内剛性が下がることが挙げられる

スタッドレスタイヤはなぜインチダウンしたサイズを選ぶのか

 夏も近づいてきたころなので、冬の間使っていたスタッドレスタイヤを物置やガレージの奥にしまったころだろう。そのスタッドレスタイヤだが、購入するときに夏タイヤよりも小さいサイズ、具体的にはインチダウンをすすめられた人も多いのではないだろうか。

 タイヤは一般的にロープロファイルのほうが高価で、ホイールもサイズが大きくなるぶん、値段が高い。おまけにタイヤの交換工賃も、ホイールのインチに比例して、大径ホイールは高いし、小径ホイールだと安い。

 つまり、コストだけ考えるのなら、インチダウンしたほうが断然お得というわけだ。

 だけど、性能面はぶっちゃけどうなるのか?

 通常、ワイドタイヤ&ワイドホイールほどグリップ力が高いイメージをもつ人が多いので、インチダウンすると、ドライ路面よりシビアな氷雪路でのグリップがマイナスになる……もしそうであれば、さすがにそれは選びたくないとは多くの人が思うところだろう。

 では実際のところ、インチダウンしても性能には影響はないのだろうか?

 大前提から確認しておくと、そもそもタイヤの接地面積はタイヤにかかる荷重と空気圧が同じなら、ハイプロファイルタイヤでも、ロープロファイルタイヤでも変わらない。

 したがって、インチダウンしてタイヤの幅が狭くなっても、接地面積そのものは、タイヤ1本あたりおおよそハガキ1枚分のままで、それが縦長になるか、横長になるかの違いしかないのだ(接地面積はタイヤの形状よりも、空気圧で左右される)。

 ロープロファイルタイヤは、接地幅は広いが接地長は短く、扁平率の高いタイヤは接地幅こそ狭いが接地長が長い。つまり、総合的に見ると接地面積にはほとんど影響はない。また、細いタイヤのほうが接地面圧が高い……という説も基本的に間違い。

 よくいわれるエアボリュームも、インチアップ前とインチアップ後でも変わらない。変わるのは、サイドウォールの剛性(張力剛性)で、これはサイドウォールの形状が短く丸いほど低くなる。

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