
この記事をまとめると
■イギリスのモーガンは115年以上の歴史をもつ
■ポルシェ911をライバル視した「スーパースポーツ」が登場した
■軽量ボディにBMW製エンジンを搭載したハイパフォーマンスモデルだ
モーガンから最強のスポーツカー現る
世界のカー・マニアは、イギリスのモーガンというブランドにどのようなイメージを抱いているのだろうか。もっともポピュラーな答えは、おそらくは「クラシック」という言葉ではないだろうか。2024年に創立115周年を迎えたモーガン。なにしろそのクルマ作りのコンセプトは、その115年前から変わっていないのだから、クラシックという言葉はまさに的を射た表現であるとも考えられる。
その2024年には、イタリアのピニンファリーナにボディデザインをゆだね、しかしながらこれまでのモーガン車の雰囲気そのものは忠実にそれを継承してみせた、エレガントな「ミッドサマー」を発表。大きな話題を提供したモーガンだが、それに続いて2025年には新型フラッグシップモデルとなる、その名も「スーパースポーツ」が誕生した。
これは、モーガン車のラインアップとしては、これまでのプラスシックスの後継車となるモデルで、そのネーミングが物語るとおり、究極の運動性能を開発における第一の目標に掲げていると同時に、日常的な使い勝手を意識した設計が採り入れられているのも特長だ。ライバルはずばり、ベースグレードのポルシェ911であるとモーガンは語る。
スーパースポーツに使用されているプラットフォームは、軽量で高剛性のアルミニウム製「CX」をさらに改良した「CXV」をベースとするもので、その高い剛性はスーパースポーツの運動性能はもちろんのこと、快適な乗り心地にも大きく影響する。サスペンションのストロークはさらに30mm拡大され、リヤのサブフレームマウントも強化。スーパースポーツの姿カタチにはクラシックな雰囲気が残るものの、その中身は最新のスペックだ。リヤにはアンチダイブジオメトリーも採用されている。
新しいCVXプラットフォームの重量はわずかに102kg。ねじれ剛性はCXプラットフォームと比較して10%の向上を果たしている。ステアリングにも大きな改良が施されており、ステアリングスピードは13%向上したほか、フィードバックを改善。ボディコントロールやハンドリングは驚くほどの向上を果たしているということだ。