WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

前オーナーは普通に乗ってたのに……中古で買った軽自動車の車検が通らない「エアロパーツ」の罠

前オーナーは普通に乗ってたのに……中古で買った軽自動車の車検が通らない「エアロパーツ」の罠

この記事をまとめると

■車検の際に「指定部品」と「指定外部品」という項目がチェックされる

■ルーフボックスなどは「指定部品」となり付けたまた車検をパスできる

■再登録する際にエアロのついた軽自動車は寸法ギリギリで車検に通らない場合がある

カスタムした軽自動車は要注意!

 愛車を個性的に仕上げるために、エアロパーツなどのエクステリアパーツを装着するというのは、今ではそこまで珍しいことではないし、今ではメーカー純正やそれに準じたワークスメーカーからもエアロパーツがリリースされている。

 そんな純正パーツにほど近いエアロパーツを装着した個体を中古車で購入したとき、そのままでは車検を取得することができないという事例が発生しているのだ。

 これは「指定部品」と「指定外部品」、そして「新規車検(新規検査)」と「継続車検(継続検査)」というふたつの要素が影響している。

 まず「指定部品」というのは、「自動車使用者の嗜好により、追加、変更等をする蓋然性が高く、安全の確保、公害の防止上支障がないものとされている自動車部品」を指しており、この部品を溶接やリベット留めなどの恒久的取り付け方法以外で装着している場合は、一定範囲を超えても自動車検査証の記載変更手続を行わなくてもよい(もちろん保安基準に適合するものであることが大前提)とされているもので、代表的なものはルーフキャリアだ。

 ルーフキャリアを装着した車両は明らかに車検証上の全高よりも高くなっているが、キャリアは指定部品で、ボルト留めとされることがほとんどであるため、全高に変化があっても不問となるというワケで、エアロパーツの多くもこの指定部品に属している。

 これらの指定部品は車検取得後に装着した場合に限り、前述したように記載変更手続をする必要がなく、装着したまま継続検査もパスすることができるのである。

 一方、一度抹消がなされた車両を再び登録する場合は「新規車検(新規検査)」となり、中古車の場合も、「中古新規」などと呼ばれて、新たに寸法などをチェックする必要が出てきてしまうのだ。

 もちろん工業製品であるため若干のサイズ誤差や、使用していく上でサスペンションのヘタリなどで車高が変わる可能性もあるので、長さでプラスマイナス3cm、幅でプラスマイナス2cm、高さでプラスマイナス4cmの範囲の誤差であればOKとみなされる。

 ただここで、この範囲以上にサイズに変化があった場合は、記載変更などの手続きが必要となる。とはいえ、これが普通車であれば、純粋にボディサイズの記載変更をすれば何ら問題ないワケなのだが、問題は軽自動車。

 近年の軽自動車は軽自動車規格目いっぱいのボディサイズとなっており、ここでボディサイズに変更が生じると軽自動車ではなく普通車登録となってしまうのだ。

※画像はイメージ

 実際、このようなケースの中古車購入でトラブルとなったという話も聞かれるので(多くの販売店はこのあたりの事情を把握しているとは思うが……)、購入時はしっかり確認するとともに、自身でエアロパーツを装着する際は、念のためノーマル部品を保管しておくことをオススメしたい。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了