
この記事をまとめると
■角田裕毅が日本人初のF1最多出走96戦&100戦目到達で新記録樹立
■チャンピオンチーム・レッドブル入りは史上初の快挙
■どれほどの偉業なのかF1ファン以外でもわかるように考察
話題は止まないけど……結局どれくらいスゴい?
現役ではただひとりの日本人F1ドライバー角田裕毅が、今年の第9戦スペインGPでF1出走96戦目を記録し、日本人のF1最多出場記録を更新した。
6月15日の第10戦カナダGPでは、F1デビューから節目の100戦目をクリアして3ケタ台に突入。これだけでもすごいのに、角田の場合、今年の第3戦日本GPから昨年のチャンピオンチームであるレッドブルに移籍し、2021~2024年まで4年連続でワールドチャンピオンになったマックス・フェルスタッペンのチームメイトに選ばれたというのがとにかく特筆すべき。
これまで、日本人でF1にシーズンをとおしてフル参戦したドライバーは10人いるが、勝てるマシンのシートを得たのは角田以外には誰もいない。まして、前年のチャンピオンチームで現役の世界王者のパートナーに選ばれたのは史上初の快挙。
これがどれほどのインパクトかは、モータースポーツファン以外にはなかなか通じないかもしれないが、強いてたとえるなら、下記のようなイメージに近いかもしれない。
映画でいえば、ただのハリウッドの大作デビューではなく、ミッション・インポッシブルの新作でトム・クルーズのパートナー役に日本人俳優が抜擢されたようなもの。ファッションモデルでいえば、ルイ・ヴィトン、シャネル、ディオール、サンローラン、エルメスなどのモデルとしてパリコレクションの舞台に登壇するようなケース。
料理人でいえば、ミシュランの三ツ星を得るようなシェフだったり、メジャーリーグでいえば、オールスター戦に選出されるレベル。さらにいえば、宇宙開発で月面着陸プロジェクトに選ばれる宇宙飛行士に近い存在といってもいい。
角田のレッドブル入りは、これぐらい、いやそれ以上のトピックだと思って間違いない。
残念ながら、レッドブル移籍後の角田は期待されたほどのリザルトはまだ出してはいないが(第10戦までに、入賞は9位1回、10位2回)、2025年のシーズン後半にはきっと盛り返して、表彰台、あるいは初ポール、2位や優勝などの活躍も見せてくれるはず。ファンとしても夢を見ながら、声援を送りつづけていきましょう。