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次世代キャンプのルールはCO2フリー! 遊んで学べる「EV SUMMER CAMP」は2025年も大盛況 (1/2ページ)

次世代キャンプのルールはCO2フリー! 遊んで学べる「EV SUMMER CAMP」は2025年も大盛況

この記事をまとめると

■8月2〜4日の3日間にわたって「EV SUMMER CAMP 2025」が開催された

■ソロでも家族連れでも楽しめる充実したEV関連イベントが用意されていた

■キャンプの楽しさだけではなく環境保護や防災についての学びもできるイベントだった

電気自動車を活用したCO2フリーの次世代キャンプ体験

 EVオーナーを中心とした参加者がキャンプ場に集まり、アウトドアライフの楽しみだけでなく環境保護や防災などの学びもできるというまったく新しいイベント、「EV SUMMER CAMP 2025」が2025年8月2〜4日の2泊3日で、静岡県富士宮市の「TREE LINE chillax field」にて開催された。

 本イベントでは、キャンプで必要な調理から空調、照明にいたるまで、すべての電力を大容量バッテリー搭載のEVによって賄い、排気ガスや騒音を一切出さない「オール電化」の環境に優しいキャンプイベントとなっている。それゆえ、面倒な準備もいらず、、ヤケドの危険もなく周囲も汚さないというメリットが特徴だ。

 2025年は昨年の参加台数を20台ほど上まわる約70台のEVが集まった。もしも台風の予報がなければ、参加台数は80台超えが見込まれていたという。

 本イベントの主催は、昨年からこれまでのIONIQ OWNERS QLUB(IOQ)からEV SUMMER CAMP実行委員会になっている。これに伴い、ヒョンデ IONIQ 5のみだった参加資格がなくなり、メーカーや車種の垣根を超えて、さまざまなメーカーのEVやPHEV、HEV、さらにはEVに興味のあるオーナーのICE車(ガソリン車)にまで参加資格が拡大している。

 ちなみに参加した車両のメーカー別比率は、ヒョンデとテスラが4割ずつ、そのほかが2割となっている。IONIQ 5やKONA、登場したばかりのインスターを含むヒョンデ、テスラ・モデル3、モデルXやモデルS、BYDシーライオン7やドルフィン、Honda e、スバル・ソルテラ、三菱 i-MiEVなど、さまざまなメーカー車両が見受けられることからも、多方面から関心を集めていることがわかるだろう。

さまざまなEVの登場により参加者メンバーも倍増

「いわゆる富裕層と呼ばれるようなオーナーさんがまだ多い傾向はありますが、近年はテスラ・モデル3やヒョンデ・インスターのように比較的安価なEVのおかげで、20代の若いメンバーも一気に増えてきましたね。あとはファミリー層にも広まってきている印象です」

 そう語ってくれたのは、EV SUMMER CAMP実行委員会の辻榮 亮(つじえりょう)さんだ。辻榮さんはe‐NV200、日産リーフ、IONIQ 5を所有しており、自宅には太陽光発電システムや電気自動車から自宅に電力を供給するシステム「V2H」を導入しているという筋金入りのEVマニアだ。

「うちのイベントでは『防災×キャンプ×電気自動車』をテーマにしているので、みなさんが電気自動車としてまだ使いきれていない可能性を知ることができると思います。災害大国といわれる日本で、電気自動車を通じて災害に備えられるという気づきや学びの機会になっています。また、同じメーカーはもちろん、他のメーカーのオーナーズクラブやメンバーとの垣根を超えた出会いと交流も魅力のひとつです」

 というように、現在EVを所有しているオーナーはもちろん、EV購入を検討している参加者にも意義のあるイベントとなっているようだ。次に、運営側や出展側にはどのようなメリットがあるのかもうかがった。

「自動車メーカーなどの企業が、EVユーザーと直接対話して現場の意見を聞ける機会というのは、本来それほど多くないんですが、本イベントであれば、EVオーナーのナマの声を聞いていただけると思います。また、現在は本イベントを私の会社で運営していますが、これからはより社会性の付与されたイベントになっていくと思います。じつは今回も、環境省の出先機関、東北大学の准教授さんの研究室が公演のためにお越しくださっています。参加者や企業にとって楽しいだけでなく、専門的な観点で学びの分野を広げることができますので、協賛してくださる企業の価値向上にも繋がると思います」

 つまり、EVユーザーが本当に求めていることを正確に把握して確実にメーカーにフィードバックできる。また、イベントの社会的価値が上がることで、協賛企業も増え、相乗効果でEV市場が活性化する、というように企業や社会にとっても有意義なイベントであることがわかるだろう。

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