
この記事をまとめると
■自販連と全軽自協から2025年7月の車名(通称名)別新車販売ランキングが発表
■全体で見るとN-BOXが1位であった
■依然としてランキングの大部分はトヨタが占める結果となっている
数字で見る7月の新車販売ランキング
自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車、それぞれの2025年7月単月締めでの車名(通称名)別新車販売ランキングが発表となったので、登録車と軽自動車を合算(含軽統計)させたランキングを作成した。
販売トップは1万6715台を販売したホンダ N-BOXとなった。意地でも販売トップの座は譲らないというような気合いも感じてしまうのだが、含軽統計でも軽自動車だけでも2位となるスズキ・スペーシアの販売台数をみると、2024年7月ではスペーシアの販売台数はトップN-BOXの販売台数に対し約79%となっていたのに対し、2025年7月は約87%となっている。
ちなみに2024事業年度(2024年4月から2025年3月)締めでの年間販売台数でみると約79%、2023事業年度締めでみると約61%となっているので、勢い付いて差を縮めるスペーシアに対しN-BOXが防戦しているようにも見える。
そんな含軽ランキングでみても、トヨタ車がじつに5台もトップ10にランクインしている。登録車のみのランキングでは、トップ10のなかでトヨタ車は9車種もランクインしている。改良を間近に控えてという車種もあるが、登録車のみでトップ10にランクインしているトヨタ車のなかで、新規受注停止もなく、納期もほぼ正常といえる車種は、トヨタ・ルーミーとトヨタ・ライズぐらいである(シエンタは改良後モデルの予約受注を7月に行っていたと聞いている)。
5月に改良を行ったカローラクロスはすでに原則2026年5月以降あたりまで新規受注停止となっている。ヤリスクロスも7月に聞いた時点では新規受注停止となっていた。シエンタは8月に入り改良を実施したばかりなので、7月の実績は改良前モデルで抱えていたバックオーダーぶんと考えていいだろう。アクアも近く改良を実施するので、7月分は当然改良前モデルとなっている。アルファード、ノア&ヴォクシーは依然として原則新規受注停止となっている。
受注可能なタイミングに他メーカーに流れないように、しっかり新規受注活動を進めるには、他メーカーにお客が流れないように引き留める必要がある。トヨタ系正規ディーラーのセールスマンは、他メーカー系に比べると管理顧客、つまりお得意様をしっかりと囲い込んでいるとも聞いている。なんだかんだいっても、顔と顔とをつきあわす昭和由来の商売方法が、まさにいまのトヨタ一強状況について功を奏しているようにみえる。