
この記事をまとめると
■消費電力が増える夏の暑い時期はバッテリーにも負荷がかかる
■灯火類を消し忘れたらどれぐらいの時間でエンジン再始動が難しくなるのかを考察
■バッテリーのためにも灯火類の消し忘れには十分注意したい
点灯しっぱなしはバッテリーにどのくらい負荷がかかる?
家庭でもそうだが、夏の暑い時期は消費電力が増える季節。クルマも絶えずエアコンが全開で、バッテリーが弱り気味となり、バッテリー上がりが多発することでも知られている。
そんなこの時期、バッテリーの過放電にとどめを刺すのが、各種ライトの消し忘れ。何かの拍子に、ハザードランプにヘッドライト、スモールランプやルームランプを点けっぱなしにしてしまうと、バッテリーが上がり、JAFなどに救援を依頼することに……。
では、これらの灯火類を消し忘れたら、どれぐらいの時間で、エンジンの再始動が難しくなるのか? バッテリーの容量と劣化具合、充電具合によっても変わってくるので、一概にはいえないが、およその目安を押さえておこう。
まずバッテリーの容量。
国産の自動車用バッテリーには、「5時間率容量 ●Ah」とその容量が記載されている。「5時間率容量」というのは、完全充電したバッテリーを容量の5分の1の一定電流で放電し(25℃)、放電終止電圧の10.5Vになるまでの電流(A)と時間(h)の積でバッテリーの容量を表した数字のこと。
バッテリーは、ある程度使用すると急激に電圧が低下し、放電能力を失ってしまう。その安全に放電を行える放電電圧の最低値のことを、放電終止電圧という。具体的には、5時間率容量=40Ahのバッテリーなら、8A×5時間=40Ahなので、8Aの電流を5時間取り出せる性能がある。
この5時間率容量=40Ahのバッテリーが新品に近い状態で、なおかつほぼ100%まで充電されていたとして、ライト別の消費電力とバッテリー上がりまでの時間を計算してみると、次のようになる。
・ヘッドライト(ハロゲン球 Lo):8.0~9.5A/(バッテリー上がりまで)4~5時間
・スモールランプ:3.0~4.0A/8~10時間
・ハザードランプ:4.0~8.0A /5~10時間
・ルームランプ:0.9~1.2A/40時間
これがLEDになると、消費電力が2分の1から3分の1になるので、ヘッドライトでも1晩ぐらい(10~15時間)はもつかもしれないが、過度な期待は禁物。
普段、バッテリーの残量が100%であることはほとんどなく、せいぜい70%程度のはず。それを考えると、上記の時間の半分ぐらいで、エンジンが再始動できなくなる可能性はかなり大きい。
さらにいえば、自動車用のバッテリーの平均寿命は2~3年。そして、バッテリー上がりの要因の3割は、「バッテリーの劣化」といわれているので、オートライトが普及したとはいえ、灯火類の消し忘れには十分注意し、同時に半年に一度ぐらいは、カー用品店などでバッテリーの点検を受け、思わぬバッテリー上がりを未然に防ぐ対策をしておこう。