
この記事をまとめると
■アルファロメオ商品担当の児玉氏にジュニアのデザインについてインタビュー
■伝統を再解釈して既存のラインアップの見慣れたイメージを変えたいという意図がある
■自社デザインスタジオ名をボディに施すほどデサインに強い意志が込められている
伝統あるアルファロメオの現代的解釈を象徴する1台
6月24日に発売されたアルファロメオの新型ジュニアが話題になっている。とくに、かつての「ジュリア・スプリントGT」を引き継いだというエクステリアデザインには、賛否を含めて多くの声が聞かれるようだ。そこで、同ブランドの商品を担当する、Stellantisジャパン アルファロメオDS事業部 プロダクトマネージャーの児玉英之氏に、あらためてジュニアのデザインについて話を聞いてみた。
33ストラダーレのチームが担当したスタイリング
極めて大胆な新型のスタイルは、6月の発表と同時に「革新的だ」「アルファっぽくない」など話題騒然となったのは周知のとおり。最近のアルファロメオといえば、2023年に発表された新型「33ストラダーレ」の斬新なスタイルが記憶に新しいが、ジュニアはチェントロスティーレの責任者であるメソネロ・ロマノス率いる同チームが担当したというから納得だ。
「ジュリアやステルヴィオなど、既存のラインアップから表情をガラッと変え、ユーザーにインパクトを与えるデザインを狙ったといえますね。発表当初はいろいろな意見がありましたが、実車を見れば瞬時にその美しさがわかるスタイリングです。従来のイメージをひっくり返しつつ、じつは受け入れやすい変化なんですね」
新型はBセグメントのSUVとして、グループ内のプジョー208やフィアット600ハイブリッドなどと同じCMPプラットフォームを使用する。ただ、SUVとしては意外に低い1585mmの全高が特徴的だ。
「アルファロメオとしては、SUVであっても、たとえばステルヴィオ的ではない、よりクーペ的なスタイルを主張しています。また、Bセグメントとして『ミト』や『ジュリエッタ』の実質的な後継でもありますから、そこはスポーティさと同時に、コンパクトさも強く打ち出しているワケですね」