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200kgも軽いCX-5よりも速いだと!? デビュー戦のラリー北海道でいきなり2位のCX-60のポテンシャルがヤバい! (1/2ページ)

200kgも軽いCX-5よりも速いだと!? デビュー戦のラリー北海道でいきなり2位のCX-60のポテンシャルがヤバい!

この記事をまとめると

■全日本ラリー選手権第6戦「ラリー北海道」が9月5~7日に北海道帯広市で開催

■昨年までのCX-5に代わってCX-60ベースの「MAGIC TY MAZDA CX-60」を投入

■デビュー戦でCX-5より速いタイムを出すという圧倒的なポテンシャルを披露

ラウンドを追うごとにニューマシンが続々参戦している

 全日本ラリー選手権・第6戦「ラリー北海道」が9月5~7日、北海道帯広市を舞台に開催。6日のレグ1は晴れ/ドライ、7日のレグ2は曇りときどき雨/ドライ&ウエットとなるなか、各クラスで激しいタイム争いが展開されていた。そのなかで注目を集めていたのは、同時開催で争われていた「XCRスプリントカップ北海道」だといえるだろう。

 XCRスプリントカップ北海道は、RVやSUV、ピックアップトラックなどクロスカントリーモデルを対象にしたシリーズで、ラリー北海道は第4戦として開催。ここ数年は人気のXC-2クラスにトヨタ・ハイラックスやランドクルーザープラドに加えて、三菱トライトンやアウトランダーPHEV、マツダCX-5が参戦するほか、第3戦「ラリー・カムイ」にはランドクルーザー250が参戦するなど、ラウンドを追うごとに台数および車種が増えているが、第4戦のラリー北海道でも、ニューマシンが国内ラリーシーンにデビューを果たしていた。

 昨年までCX-5を投入していたTCP-MAGIC with TOYOTIRESが、マツダCX-60をベースに開発した117号車「MAGIC TY MAZDA CX-60」を投入。ドライバーはマツダの開発ドライバーとしてスーパー耐久に参戦するほか、CX-5を武器にグラベルラリーに挑んできた寺川和紘選手で、奥さまでありマツダのエンジニアでもあるコ・ドライバーの石川美代子選手とのコンビで、国内屈指の高速グラベルラリーにチャレンジしていた。

 CX-60のラリー車両といえば、マツダが2025年の東京オートサロンに展示した「MAZDA SPIRIT RACING CX-60ラリーコンセプト」が記憶に新しいが、あくまでもCX-60ラリーコンセプトはターマックをイメージした参考出品モデルだった。

 今回デビューしたMAGIC TY MAZDA CX-60は完全なるグラベル仕様車で、競技専用のダンパーとブレーキパッド、タイヤとホイール、マッドフラップを装着したほか、安全性を高めるべく、ロールケージをインストール。室内にはホールド性の高いバケットシートが装着されているが、逆にいえば、主だった変更箇所はその程度で、ほぼノーマル車両に近い状態だ。

 それでも3300ccの6気筒ディーゼルエンジンを搭載したCX-60はパフォーマンスが高く、寺川選手は「CX-5と比べると200kg近く車両重量が重いので、事前テストでは重さを感じていたんですけど、北海道で走ってみるとものすごく楽しい。CX-5はFFベースということもあって、基本的にはアンダーステアの方向なんですけど、CX-60はFRがベースになっているのでフロントがスムースに入ってくれるし、リヤもちゃんとクルマを押し出してくれますからね。コントロールしやすいので楽しいです」とインプレッション。

 さらに寺川選手は「CX-5とCX-60では運転の仕方が違います。CX-5は車両重量が軽いのでコーナーの進入で向きをつけて飛び込んでいけたんですけど、CX-60は車両重量が重いのでコーナーの進入ではマージンをとっています。その代わり、立ち上がりの加速で、トラクションを生かして走行できる。CX-60の立ち上がり重視のドライビングのほうがリスクを抑えながら速く走れるので可能性を感じます。もちろん、車両重量が重いのでブレーキでは厳しい部分があるけど、加速のトルクで勝負できるので、多くのドライバーが安全に速く走れると思います」と語る。

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