
この記事をまとめると
■スバルが北米にて新型アウトバックを発表
■新型フォレスターと共通の要素をもつデザインとなっている
■新しいスバルを象徴する1台だ
新時代のスバルを予感させる1台
2025年4月に開催されたニューヨーク国際オートショーで、スバルの新型アウトバックが世界初公開されました。すでにスバルファンからは「カッコよすぎる」「これはもうワゴンとはいえない」などの声が聞かれます。では、大きく変わったそのスタイリングの特徴はどこにあるのか。公開された写真から特徴を再検証してみましょう。
●新型フォレスターと重なるデザイン要素
かなり大雑把にいえば、新型アウトバックは新しいフォレスターと同じ文脈上にあるスタイリングだといえそうです。ひとつは、よりSUV色が強くなったボディ。
なにしろ、公開時のリリースにある「アドベンチャー」要素の追加はまさにフォレスターと同じ。たとえば、より装甲感を増したクラッディングや厚いサイドシルプロテクター、大型リヤバンパーなどのボディ下まわりに加え、同様のイメージが与えられたリヤピラーなどなど。このクルマに乗れば「新しい生活」が待っていると思わせる演出です。
もうひとつは、水平基調を基本としたスタイリングです。フォレスターでは従来、キャビンとボディをひとつのカタマリとしていた構成を見直し、キャビンとボディが明快に分離された水平基調の構造に一新されました。アウトバックでは、リヤでキックアップしたベルトラインなど独自の特徴もありますが、キャビンとボディを明快にわけたスタイリング自体は同じ方向にあります。
これにより、先代になかった「キレのよさ」が加わり、ボディ全体の構成がシンプルに感じられるようになっています。「ボクシーになった」という声も聞かれますが、おそらくはこの「キレ」の影響が大きいのかもしれません。
●立体感あふれる攻めのフロントフェイス
さらに、「コの字」のランプやヘキサゴングリルの表現をやめた点もフォレスターに準じるところ。ただ、その構造は独特でかなり特徴的です。まず、迫力のある大型グリルをボディ色のパネルで囲む立体感の強い造形が目を引きます。で、ポジショニングランプとヘッドライトを上下2段にする流行のレイアウトをその外側に置いた点もユニーク!
公開された写真では、グリルの周囲をブラックパネルにするなど、いくつかのバリエーションがありそうですが、いずれにしても立体感あふれる新しい「顔」は、比較的スマートなフォレスターより相当攻めていると言えるでしょう。
一方、横一文字のテールランプを備えた点もフォレスターに準じますが、単に横に抜くのではなく、左右両端をフロント同様2段構成としてリヤパネル全体を「締める」役割をもたせている点も同じ。そこもまたSUVらしい力強さを表現しているように見えます。
さて、「デザイン優先」で開発されたというフォレスターですが、担当デザイナー氏によれば、あくまでも他社並になった……という認識だそうです。その点、アウトバックにもなにか特別なデザインというより、より「素直」にスタイリングが行われたように感じられます。
これを新たなスタートラインと考えれば、今後のスバルデザインには大いに期待がもてるといえそうですね。