
この記事をまとめると
■「F1」以来の純マクラーレン製スーパーカーがMP4-12Cだ
■軽量カーボンモノセルと3.8リッターV8ツインターボで高性能を実現
■先進シャシー技術と機能美デザインで3500台を生産した意欲作だった
新生マクラーレンのロードカー第1号
マクラーレンのスーパースポーツというと、まず誰もがその姿をイメージするのは、究極のロードカーを目指して開発された、あの「F1」ロードカーだろう。当時のマクラーレンカーズは、1992年から1998年にかけて、トータルで106台のF1を生産(そのなかには5台のプロトタイプ、6台のLM、3台のGT、そしてレース用車両である28台のGTRが含まれる)。
その後はメルセデス・ベンツ、メルセデスAMGの両社との共同開発による「SLR」シリーズを2004年に開始したのはよく知られているとおりだ。
一連のSLRシリーズにおける経験は、マクラーレンに多くのスーパーカービジネスのノウハウを残してくれた。マクラーレンカーズは、新たに自社ブランドでのスーパーカー開発に着手する決断を下し、新たにマクラーレンオートモーティブ社を設立。そのファーストモデルとして誕生したのが、ここで紹介する「MP4-12C」である。
ちなみにこの「MP4-12C」というネーミングは、マクラーレンが1981年にジョン・バーナードの設計によってF1GPに投じた「MP4/1」から受け継がれてきたもので、「M」=マクラーレン、「P4」=4番目のプロジェクト、「12」=V型12気筒エンジン搭載車に匹敵する運動性能を実現する、「C」=カーボンファイバーを主な素材とした軽量なモデルであることを物語っている。