
この記事をまとめると
■ホンダがジャパンモビリティショー2025にブースを出展した
■軽EVのN-ONE e:をベースにしたスポーツモデルを世界初披露
■往年のシティターボ II「ブルドッグ」のオマージュのようなスタイリングに喝采が上がった
EVでも「走る愉しさ」を提供するホンダ
ホンダは、2025年10月29日にプレスデーが行われた「ジャパンモビリティショー2025」において、小型EVの「スーパーワン・プロトタイプ」を世界初公開した。
スーパーワン・プロトタイプのベースとなっているのは、もちろん軽EVのN-ONE e:だ。グランドコンセプトを「e: Dash BOOSTER」と掲げ、小型EVならではの環境性能や日常での使い勝手のよさに加え、ホンダならではの走りの愉しさも追求。刺激的で高揚感あふれる走行体験をユーザーに提供する、としている。
前後のブリスターフェンダーが特徴的なエクステリアは、フロントフェンダーは新金型による専用設計。リヤはベース車両の車体に追加装着するタイプで、前後とも205/45R16というワイドサイズのタイヤを収める。そのほか、専用形状となった前後バンパー、ルーフスポイラー、シャークフィンタイプのアンテナを装備。
ロー&ワイドが強調されたスーパーワン・プロトタイプのフォルムは、どことなく往年のシティターボ II「ブルドッグ」を想起させるが、実際に開発陣の間でもホンダのボーイズレーサーを象徴する存在という共通認識はあり、フロントバンパーの助手席側に設けられたエアインテークなどにそのオマージュが見られる。
今回はEVであるということ以外、パワーユニットについて明らかにされることはなかったが、スーパーワン・プロトタイプ専用に開発された「BOOSTモード」を搭載。その名称どおり、ボタンひとつで出力を拡大してパワーユニットの性能を最大限に引き出すとともに、パドルシフトにより通常のトランスミッションを操作するようなフィーリングが楽しめるという。
インテリアは、N-ONE e:をベースに、ホールド性を高めたヘッドレスト一体式の専用スポーツシートを採用。ブルーの表皮を左右非対称に配色することで、遊び心あふれるコーディネートとしている。リヤシートはNシリーズに共通するタイプで、座面が連動して床下に収まるダイブダウン機能も備える。
このスーパーワン・プロトタイプの量産モデルは、2026年に登場予定。日本市場だけでなく、小型EVのニーズの高い英国やアジア各国などで発売が予定されている。
