
この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツがジャパンモビリティショー2025で新型GLCを日本初披露
■新開発「MB.EA」プラットフォームを採用し航続距離は713kmを実現
■39.1インチのMBUXスーパー・スクリーンなど最新デジタル装備も充実する
光るグリルが強烈なインパクト
メルセデス・ベンツは、ジャパンモビリティショー2025においてDセグメントSUV「GLC」の最新モデルを日本で初公開した。
GLCは2015年に初代モデルが登場したSUVで、セダンのCクラスと同様にメルセデスベンツの基幹車種となっている。2020年と2021年にはブランド全体でもっとも販売台数の多かったモデルとなったほか、これまでの世界累計販売台数は260万台を超えている。
そのGLCは、2025年9月に欧州にて最新モデルが公開されたが、通算3世代目にあたる新型では電動モデルのみのラインアップとされ、「MB.EAプラットフォーム」と呼ばれるEV専用シャシーを採用している。日本市場への導入は2026年内を予定しているとのこと。
欧州向けの上位グレード「GLC 400 4MATIC with EQ Technology」のボディサイズは、全長4845×全幅1913×全高1644mm。ホイールベースは2972mmとなっており、現行モデルと比べて全長が130mmも延長されている。ホイールベースは84mmの延長に留まっているが、その恩恵はほとんど車内空間の拡大に向けられ、居住性の向上とロングホイールベース化による快適な乗り心地を実現しているという。
エクステリアで強烈なインパクトを与えるフロントマスクには、「アイコニックグリル」と呼ばれる発光式のフロントグリルを採用。内部に942個のLEDを内蔵し、夜間には多彩なライティングパターンにより華やかなイルミネーションを演出する。基本的なフォルムは現行モデルを踏襲しつつ、ボディのCd値は0.26と空力性能もアップし、優れた電費と航続可能距離の向上に寄与している。
動力源であるモーターは、前後に搭載される4WD形式。システム最高出力は490馬力、最大トルクは800Nmを発揮。0-100km/h加速はわずか4.7秒、最高速度は210km/hに達するという。また、バッテリーも新世代の大容量タイプとなり、最大航続距離は713kmを誇る。最大牽引能力は2400kgで従来モデルとほぼ変わらず、実用性はガソリン/ディーゼルエンジン搭載モデルと同等といえる。
特筆すべきは優れた充電性能で、約10分間で最大303kmぶんを急速充電可能。走行用バッテリーの残量が0%から80%までの充電は約24分で完了する。さらに、双方向充電機能(V2H)にも対応しており、家庭や外部機器への電力供給も可能となっている。
インテリアでは「MBUXスーパースクリーン」と呼ばれる新世代のインフォテイメントシステムを標準装備。39.1インチ(横幅993mm)という超大型サイズの「MBUXハイパースクリーン」や、162個のLEDが星空を映し出す「SKY CONTROLパノラマルーフ」も設定が可能。
フルEVでありながら、ラゲッジルーム容量は通常時で570リッター、リヤシートをフォールディングすると最大1740リッターまで拡大可能。さらにEVならではの特徴として、フロントにも128リッターのトランクスペースを備えている。
今回、日本市場における車両価格は未発表だったが、ドイツ本国では2025年10月から受注が始まっており、車両価格は7万1281ユーロ(約1273万円)からとなっている。
