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これでもう「見下ろされ」ない! ド迫力に進化した新型エルグランドのデザインを担当に直撃【ジャパンモビリティショー2025】 (2/2ページ)

これでもう「見下ろされ」ない! ド迫力に進化した新型エルグランドのデザインを担当に直撃【ジャパンモビリティショー2025】

この記事をまとめると

■日産から新型の4代目エルグランドがジャパンモビリティショー2025でお披露目された

■デザインの意図を日産ブースで担当デザイナーの佐藤さんにインタビュー

■威厳ある落ち着いた空間と先進的な速さを両立を目指したデザインとなっている

ついに登場した新型エルグランドのデザインを紐解く

 前回のジャパンモビリティショーで話題となった「ハイパーツアラー」をベースに、いよいよ量産型となった4代目のエルグランド。歴代の特徴を継承しつつ、ライバルに負けないためのスタイリングにはどんな意図があったのか。会場で担当デザイナーの佐藤さんに話を聞いてみました。

●威風堂々とした佇まいと先進性の融合

──では始めに。新型をデザインするに当たって、コンセプトやキーワードは設定しましたか?

「はい、デザインコンセプトは「The private MAGLEV(リニアモーターカー)」と「Dignified Futurism(威厳と先進性)」です。前者は、室内はプライベートジェットのようにリラックスできる落ち着いた空間を、外側はリニアモーターカーのように先進的で速く、どこにでも行けるような存在を目指しました。後者では、シルエットやプロポーションで堂々としたスタイルを示し、室内では先進性を表現する意図ですね(第一プロダクトデザイン部 プログラム・デザイン・ダイレクター 佐藤 大さん(以下同)」

──デザイン上で現行の3代目を意識した点はありましたか?

「やはり走りのイメージですね。最近のミニバンはショーファーカー的なモデルが多くなっていますが、エルグランドの伝統としてドライバーズカーとしての視点は継承しています。ただ、現行モデルではライバル車から「見下ろされている」といった話もありましたので(笑)、全高は100mm近く上げています」

──フロントの表情ですが、最近の日産が展開していたVモーショングリルは意識したのでしょうか?

「今回は顔を大きく堂々と見せたかったので、とくにVモーションを強調する意図はありませんでした。もちろん名残としての表現はありますが、今回は縦方向でなく水平かつワイドな造形にこだわりましたので……」

──フロントではグリルがエンブレムの位置で凹面になっているのと、広いグラデーション表現が特徴的ですね

「グリルの凹面は、コンセプトのMAGLEVから空気の速い流れをイメージしたものですが、同時にしっかり押し出し感のある鼻先も表現したかった。グラデーションについては、従来のようなクロムを多用したり黒い大きな面で威圧感を出すのではなく、テクノロジーを先進的に見せたいという意図ですね。具体的には日本の伝統工芸の組子や建築様式をヒントに構成しています」

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