WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

ここまで変わるかの新型リーフ! 作った人に外観デザインのキモを直撃した!! (2/2ページ)

ここまで変わるかの新型リーフ! 作った人に外観デザインのキモを直撃した!!

この記事をまとめると

■2025年10月8日に日産製EVのイメージリーダーともいえる3代目リーフが発表された

■新型リーフのエクステリアデザインをとりまとめた田勢氏に詳しいお話を聞いた

■先代ではなく初代の精神を受け継いで次世代のパイオニアを目指すデザインとなっている

日産のEVとしてどのようなデザインが進化したのか

 10月8日、日産の電動車イメージを牽引するリーフの3代目が発表されました。新型は初代から15年間におよぶ知見と経験を生かし、次世代のクロスオーバーEVを標榜。では、そのスタイリングの新しさはどこにあるのか? 今回はデザインをとりまとめた田勢氏にエクステリアデザインについて話を聞いてみました。

●初代のパイオニア精神をレボリューションさせる

──でははじめに。新型の開発に当たって、先代のデザインをどのように評価・総括しましたか?

「初代の発売当時はまだEVが広く普及していなかったこともあり、従来車とは異なる要素を使ったスタイリングが行われました。その後、先代となる2代目はEVの浸透が進んだことを受け、より広く受け入れられるスタイルとしました。たとえば、縦型のライトとグリルレスのフロントは横目のVモーションとし、開口はしていないもののグリルの形を設けました。今回の3代目は、じつはカタチとして先代を踏襲するのではなく、初代のパイオニア的精神を受け継ぎ、次世代のパイオニアを目指すこととしました。エボリューションではなくレボリューションですね。(グローバルデザイン本部 第二プロダクトデザイン部 プログラムデザインダイレクター 田勢信崇さん{以下同})」

──具体的にどのようなデザインコンセプトを設けたのでしょうか? また、なぜ今回はクロスオーバーとしたのでしょう?

「デザインコンセプトは『スーパーエアロ』『スーパーフラッシュ』『デジタルアクセント』の3つです。たとえばフラッシュドアハンドルなど空力を極めたボディと、そこへデジタルを感じさせるアクセントを加えることによって、コンセプトを表現しています。クロスオーバとしたのは、市場として次世代のメインストリームであることと、車型としてもハッチバックのよさを引き伸ばしてプラスのバリューをもっていることがありますね。」

──フロントフェイスは6つの長方形で構成された新しいシグネチャーが特徴とされていますが、従来のVモーションとは異なる表現ですね。

「はい。アリアやサクラではガソリン車ユーザーにも抵抗感がないよう、ブラックのグリル部(シールド)を設け、V字も内側に入った表現でした。今回はその発展型で、まずVモーションを全幅いっぱいに広げることで、一見アリアより大きく見える存在感を与えました。また、6つの長方形はコンセプトにあったデジタルアクセントで、角を丸めた四角長方形はスマホなどのデジタルデバイスをイメージしたものなんですね。新型ではこれがボディの要所で使われています。」

──次にサイド面ですが、フードの稜線から3次元的なカーブを描きつつリヤまで引かれるショルダーのラインがじつに特徴的です。

「そこはクロスオーバーとして、前後のタイヤに力感を置くようタイヤの上部で膨らむラインとしています。また、フラッシュハンドルを格納するためにはドアの厚みが必要で、これを逆手にとって樽型のプランビューを設けています。さらに、従来車ではフードとウエストラインに段差がありましたが、今回はそのギャップをなくしてフードからリヤまで滑らかに流れるラインとしています。」

──それに加え、さらに前後フェンダーに別のラインが引かれています。リヤは張り出しを強調するものですが、フロントのラインの意図は?

「やはりウエストラインとは別に前後をつなげるラインが必要でした。フロントではこの線がないと、フードとホイールアーチの間が分厚く見えてしまうんです。そうするとメリハリもなくなってしまうので、アクセントを与えることと、ボディに軸を通す意味も含めてラインを引いているんですね。」

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了