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「カローラらしさ」を排除したが……それでいい! 歴代カローラセダンを乗り継ぐマニアのライターが「カローラコンセプト」を激推しするワケ (2/2ページ)

「カローラらしさ」を排除したが……それでいい! 歴代カローラセダンを乗り継ぐマニアのライターが「カローラコンセプト」を激推しするワケ

この記事をまとめると

■JMS2025で話題となったクルマの1台にトヨタ・カローラコンセプトがある

■近年の量販自動車メーカーではユーザーの年齢の上昇が進んでいる

■コンパクトモデルの投入などで老舗量販自動車メーカーはブランドの若返りを図っている

ジャパンモビリティショーで話題をさらったカローラコンセプト

 2025年10月30日から2025年11月9日の会期で開催され、話題満載のなか閉幕した「ジャパン・モビリティショー2025(以下JMS2025)」。JMS2025では、各出展社がそれぞれ魅力的で話題性のある展示車を用意していたが、そのなかの1台となるのがトヨタ・カローラコンセプトといっていいだろう。

 1966年に初代がデビューしたカローラは、2026年で登場から60年を迎え、現行型では通算(アクシオもあるので)で12代目となっている。いままでの歴代カローラでは、そのどこかにカローラらしい共通した匂いが反映されていたのだが、今回のカローラコンセプトにはそれが感じられなかった。サッシュレスドアを採用するなど、細部にいたるまで歴代カローラの匂いというものが排除されているように感じた。

 足かけ60年で12代目にもなると、さまざまな歴史のしがらみが新型開発にはついてまわるそうで、トヨタ車のなかでも新型車開発がある意味もっとも難しいクルマといってもいいとの話も聞いたことがある。カローラ・コンセプトからはあえてそのような過去のしがらみを排除したかのような印象も伝わってきた。

 トヨタに限らず、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、フォードなど、いままで自動車産業をけん引してきた世界的な量販自動車メーカーの多くが、全体的に見てユーザー年齢の上昇傾向が進んでいるとされている。

 たとえば、メルセデス・ベンツは1998年(日本)にコンパクトハッチバックのAクラス、そして2013年にコンパクトセダンのCLAをデビューさせている。ともにブランドとしては量販を強く狙ったFF(前輪駆動車)となるのだが、その主なターゲットは若年層であった。BMWやアウディもコンパクトモデルのラインアップを強化し、いまもラインアップしている。

 日本ではCクラスや3シリーズが販売主軸車種となってきたが、欧米ではEクラスや5シリーズが販売中核車種となっていた。さらにアメリカでは、Cクラスや3シリーズを「ちっちゃいベンツ(またはBMW)」と表現しており、3シリーズのクーペやカブリオレ(4シリーズとして独立する前)は、富裕層の高校生の通学用のクルマとしてのニーズが1990年代前半ぐらいまでは目立っていた。

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