
この記事をまとめると
■東京オートサロン2026にGRがブースを出展した
■「TOYOTA GAZOO Racing」がブランドの名称を「GAZOO Racing」へと戻した
■実質的なLFAの後継車となる「GR GT」を一般向けに初公開した
話題の的のGR GTを一般向けに初披露
2023年の「AE86 BEV コンセプト」や2025年の「GRヤリス M コンセプト」など、東京オートサロンで大きな話題を提供する展示を行ってきた「GAZOO Racing」ですが、今年も来場者のお目当てになりそうな話題車両の展示が盛りだくさんの内容でした。
今回の「GAZOO Racing」のブース展示には、“モリゾウ”こと豊田章男氏のこれまでの想いが、これでもか、というくらいに詰まっていると感じました。
開催初日のプレスカンファレンスでは、「ダイハツ」や「TOYOTA RACING」との対決構図のおもしろイベント企画が発表されましたが、そのなかで見過ごせないのが、ブランドの名称を「TOYOTA GAZOO Racing」から「GAZOO Racing」へと“戻す”ことが知らされたことです。
JMSで発表された「センチュリー」と同様に「TOYOTA」からブランドとしての独立を強調するとともに、モータースポーツを通じて「もっといいクルマづくり」を推進してきた「GAZOO Racing」の取り組みを、設立当初の想いに原点回帰して、さらに深めていこうという意気込みの表れと受け取りました。
そもそも「GAZOO」は、章男氏が副社長時代に会社の公式活動外でニュルブルクリンク24時間レースに参戦したときのチーム名でした。
“モリゾウ”の師匠でありマスタードライバーの成瀬 弘氏と数人の仲間とともに参戦したこのレースで多くの貴重な経験が得られましたが、それと同時に他メーカーの開発車両にバンバン追い抜かれ、まるで「(トヨタには)こんな速いクルマは作れないだろ?」といわれたような「悔しさ」を感じたそうで、その経験がいまの「GAZOO Racing」のスポーツカーづくりの起点となったとのことです。
モータースポーツを通じたクルマづくりがトヨタにとって大切だという想いとともに、「トヨタ2000GT」から始まるスポーツカーづくりの流れを継承する必要性を強く感じて企画したのが2009年に発売された「レクサスLFA」です。じつに40年ぶりのトヨタのフラッグシップスポーツの復活でした。
こののちには「トヨタ86」を発売、そして専門に開発販売する「TOYOTA GAZOO Racing」ブランドを立ち上げ、「スープラ」、「GRヤリス」、「GRカローラ」と、最高水準のスポーツカーを世に送り出し、いまや日本のスポーツカーブランドの代表と言っていいポジションになっています。
圧巻の迫力の「GR GT」
今回、一般に初めて展示された「GR GT」と「GR GT3」は、その想いの集大成となる、「レクサスLFA」を継ぐフラッグシップスポーツです。そのポジションにふさわしく、いまの「GAZOO Racing」が考える最高のスポーツカーとして産み出されるモデルとなります。
まず、その外観では圧倒的な低さが印象的です。最高の走りを実現するための、低重心、軽量高剛性、高い空力性能を突き詰めた結果、重心を下げ、前面投影面積も抑えられる車高の低さを実現させています。これは運動性能の高さを求めたものではありますが、同時にさまざまなドライバーに扱いやすい高性能を提供したいという想いの表れでもあるでしょう。
シャシーはトヨタで初採用の「オールアルミニウム骨格」で、軽量高剛性を高いレベルで実現しています。
重量物であるパワートレインと駆動系もその構想に沿って、低く中心寄りに配置されます。フロントの車軸より後ろ、ミッドシップに搭載されるエンジンは、このクルマのために新開発された4リッターのV8ツインターボユニットです。発生させるパワーは、トランスアクスル配置のトランスミッションに内蔵されるモーターとのシステム出力で650馬力以上とアナウンスされています。
海外のハイパースポーツは電動化が進むいま4桁馬力が当たり前なので、数値的には控えめな印象ですが、87.5×83.1というショートストローク設定、そしてモーターの回転アシストが加わるシステムから想定される回転特性は、「LFA」の後継にふさわしい、かなりドラマチックな高回転寄りの官能を与えてくれることでしょう。もしかしたら“超”が付く高回転特性かもしれません。
CFRP製のトルクチューブでエンジンと連結されるトランスミッションは8速ATで、前側にモーターを装着してエンジン出力をサポート。
