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エンジンやミッション移植時の面倒な申請が不要になる!? クルマのチューニングショップに舞い込んだ朗報の中身 (1/2ページ)

エンジンやミッション移植時の面倒な申請が不要になる!? クルマのチューニングショップに舞い込んだ朗報の中身

この記事をまとめると

■エンジンやミッションの載せ替えには改造申請が必要な場合がある

■令和8年7月より一部の改造申請が不要になる可能性が出てきた

■まだ制度の中身は調整中でNALTECでは意見を募っている

大幅な改造にはお金も時間もかかる

 最近では少なくなった気がするが、かつてのチューニングカーでは、ミッション載せ替えやエンジン載せ替えなんて方法が溢れていた。

 メリット・デメリットはいろいろあるのだが、この手のチューニングでもっともメジャーだったのが、「安いベース車に人気グレードのエンジンやミッションをドッキングする」という手法。

 暗号のように聞こえるかもしれないが、この手法のメリットは、安い中古車を人気グレードに変身させられることにほかならない。簡単にいえば、自然吸気かつATという、走り好きからは相手にされなかったQ’sやスペックSのシルビアに、ターボエンジンとMTを載せ、上級モデルだったK’sやスペックR同等のメカニズムを与えてやるという手法だ。

 こうすることで、人気グレードと同等のクルマが15年くらい前までは安価に手に入ったのだ(最近はネオクラシックカーブームでこの手法があまり通用しない……)。上手くパーツを集めれば、人気グレードの中古相場の半額くらいで作れたという。また、愛車をクラッシュさせてしまった際、同様に不人気グレードのボディを買ってきて、元の愛車の中身を総移植する、箱替えなんて手法でも、この載せ替えという手法はよく使われた。

 しかし、「載せ替えてはいおしまい」で終わらないのが日本の法律。車検時に「エンジンを載せ替えた」、「ミッションを載せ替えた」、「サスペンション(リーフスプリング)を変えた」、「アーム類を変更した」などなど、走る・曲がる・止まるに関する大幅な改造をした場合、「改造申請(構造等変更検査)」を出さなければならない。「右ハンドルから左ハンドルにした」なんていう特殊な場合も該当する。

 そしてこの審査、「申告したからOK」で片付かない。どんなクルマのどんなパーツを使ったのか、載せ替えたことにより強度は大丈夫なのか、強度計算はできているかなど、安全に関する項目なだけに、かなり細かくチェックされる。先の例に挙げたシルビアのMT化は鉄板なので慣れたショップも多く、ほぼ完成した状態の書類をもっているショップも多いが、変わったクルマなどでやると、相当骨が折れるそうだ。

 ちなみに、同形式のエンジン同士の載せ替えであれば、この「改造申請」は不要だ。わかりやすいので何度も登場させているが、シルビアのエンジンとしてお馴染みの「SR20」は、車検証の原動機の項目に「SR20」としか書かれていないので、「SR20DE(自然吸気エンジン)」から「SR20DET(ターボエンジン)」に載せ替えても、とくに問題ない。S13シルビアの前期モデルにあった「CA18DET」を「SR20DET」に載せ替えた場合は改造申請が必要だ。

 このように、載せ替えるのも大変だが、載せ替えたあとも事務的に大変なことが多いので、変わったことをすると、それだけ費用も時間もかかる。プライベーターはもちろん、チューナー泣かせでもある。もちろん、ナンバー不要のサーキット専用車ならなんでもアリ。なお、一部車種ではアッパーアームなど、一部足まわりのパーツを変更した際にも書類や改造申請が必要になる。

 ちなみに、これらの申請を受けて検査をパスした車両の車検証には、「S14改」みたいな感じで、型式の欄に「改」と明記される。めちゃめちゃ格好いい(!?)のだが、自動車の任意保険に入れないケースが多かったり、保険料が高かったりと、これまた酷い仕打ちが待っていることが多い。ネット型ではなく、代理店型などを使って直接保険会社の人と相談すれば、そのリスクは軽減できる(実際に筆者の身近な人でもそうやってクリアした人がいる)。

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