
この記事をまとめると
■ベルトーネが復活プロジェクト第1弾として「ランナバウト」を発表した
■ロータス・エキシージをベースに1969年のA112コンセプトを現代的に再解釈
■25台限定モデルとして39万ユーロ(邦貨換算約7245万円)で販売される
往年のデザイン美学が最新技術で蘇る
イタリアの自動車産業において、ボディのデザインや実際にその生産までを担ったカロッツェリアの役割は、きわめて重要なものだった。なかでも、ここで紹介するベルトーネは世界的にもっとも有名で、かつ大きな規模を誇るカロッツェリアのひとつだったのだが、自動車メーカーが社内でデザインや生産を行うことが一般的になると、その影響を直接受けて経営状態は徐々に悪化。2014年には破産宣告を受け、1912年の創業から1世紀以上にも渡って続いた歴史に幕を閉じることになった。
そのベルトーネが復活したのは2020年代を迎えてからのこと。新たに親会社となったイデアクティブ社によって再建されたベルトーネは、2024年にはニューモデルとなる「GB110」を公開。1100馬力以上の最高出力を誇る、5.2リッターのV型10気筒ツインターボエンジンを搭載するこのハイパーカーを33台限定生産することを発表。ベルトーネに新時代が訪れたことを改めて世界に主張してみせた。
だがベルトーネでは、このGB110とともにもうひとつの新型車プロジェクトが進行していた。それが先日パリで開催されたアルティメット・スーパーカー・ガレージでワールドプレミアされた「ランナバウト」で、ベルトーネはこれを同社のクラッシックラインの第1弾モデルであるとアナウンスしている。
つまり、ベルトーネはこれから、過去の作品からインスピレーションを得るとともに、最新の技術によってそれを進化させたモデルを発表していくというプランを描いているということなのだ。
ベルトーネからかつてランナバウト、正確には「アウトビアンキA112ランナバウト・コンセプト」が発表されたのは1969年のトリノショーでのことだった。当時のスピードボートをモチーフとした、ルーフもドアも備わらないこのボディスタイルを生み出したのは、かのマルッチェロ・ガンディーニ。
斬新なウエッジシェイプと、テールを垂直に切り落とすコーダトロンカと呼ばれる手法を用いたデザインは、のちに誕生する「フィアットX1/9」や「ランチア・ストラトス」にも影響を与えたとされる。
