
この記事をまとめると
■HWAが「EVO.R」を開発しニュル24時間へ参戦を発表した
■DTMで活躍した190E Evo.IIを現代技術でレストモッドとして再構築
■往年ドライバーの子息とかつてのスポンサーがチームに集結する
伝説のDTMマシンが現代に蘇る
メルセデス・ベンツのモータースポーツパートナーとして長年活動してきたHWA AGは2月24日、1990年代のDTMで活躍した190E 2.5-16 Evo IIをベースにした「HWA EVO.R」を2026年ニュルブルクリンク24時間レースのSPXクラスに投入すると発表した。
190E 2.5-16 Evo IIは、1991年から1994年までDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で活躍したメルセデス・ベンツのホモロゲーションモデルだ。1992年にはクラウス・ルートヴィヒのドライブでチャンピオンを獲得している。
当時の190E Evo.II DTMは、コンパクトセダンである190シリーズ(現在のCクラスの先祖にあたるモデルだ)をベースとしたレーシングモデルで、ワイドなフェンダーに巨大なリヤウイング、インパクトある専用エアロパーツといった特徴とともに、DTMの黄金時代を象徴するマシンとして今も語り継がれている。
HWA EVO.Rは、この伝説的なレーシングカーを現代の技術でアップデートしたレストモッドのレース仕様だ。市販版のHWA EVOは、190E 2.5-16 Evo IIを「超限定的に再解釈」したモデルで、メルセデスAMG製の3リッターV6ツインターボエンジンと6速MTを搭載。限定100台で、価格は71万4000ユーロ(約1億700万円)となっている。
レース仕様のEVO.Rは、この市販版をベースにニュルブルクリンク北コース専用にチューニングされる。詳細な性能諸元は後日発表される予定だが、現在鋭意製作中ということで、すでに実走テストが繰り返されている。
ドライバー陣の全貌は明らかにされていないが、かつて190E Evo.II DTMで戦ったレーサーたちの息子が名を連ねることは発表されている。セバスチャン・アッシュはローランド・アッシュの息子で、ルカ・ルートヴィヒは1992年チャンピオンのクラウス・ルートヴィヒの息子だ。さらに、ニュルブルクリンク24時間で3度の総合優勝を誇るマルクス・ヴィンケルホックも加わる。
各車両は、当時のリバリーを現代風にアレンジしたデザインを採用する。すでにケルヒャー(Karcher)やソナックス(SONAX)といったヘリテージスポンサーの復帰が決定しており、1990年代のDTMファンにとって、懐かしいカラーリングが北コースを走る光景は感慨深いものになるだろう。
2026年のニュルブルクリンク24時間レースは5月16〜17日に開催される。HWA EVO.Rがどのような走りを見せるか、そして1990年代DTMの魂を受け継ぐマシンが現代のニュルでどう評価されるか、モータースポーツファンの関心は高まっている。
