WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

なつかしのインテグラをHRCが現代技術でレーシングマシンに仕上げた! あえてのアナログが最高の「インテグラ40レーサー」に感動がとまらない!!

なつかしのインテグラをHRCが現代技術でレーシングマシンに仕上げた! あえてのアナログが最高の「インテグラ40レーサー」に感動がとまらない!!

この記事をまとめると

■アキュラ40年周年を記念してHRC USが「インテグラ40レーサー」を製作した

■インテグラ40レーサーはIMSAを連覇した伝説のインテグラをオマージュしている

■インテグラ40レーサーは徹底チューンしたD16A1を搭載する

HRC USが伝説を蘇らせた

 2026年3月27日、ホンダの高級ブランドラインである「アキュラ」が、誕生40周年という大きな節目を迎えた。その記念すべき日に発表されたプレスリリースには、最新のEVや人気のSUVのニュースを差し置き、まさかな1台が掲載されていた。それが「アキュラ・インテグラ40レーサー」だ。

 一見すると、1980年代の懐かしい「初代クイント・インテグラ」をレストアした車両に見えるが、その中身は、ホンダのモータースポーツ部門を統括する「HRC US(ホンダ・レーシング・コーポレーション・アメリカ)」が心血を注いで作り上げた、文字どおりのレーシングマシンだ。

 ベースとなったのは、アキュラブランド立ち上げ時の象徴である1986年式の初代インテグラ。かつて1987年から1990年にかけて、全米のIMSAシリーズで連覇を果たした伝説の「コンプテック・インテグラ(Comptech Integra)48号車」へのオマージュとして製作されたという。

 まず驚くべきは、その心臓部だ。最新のシビック・タイプRのエンジンをスワップするような安易な手法は取られていない。なんと、当時そのままの1.6リッター直4 DOHC「D16A1」エンジンをベースに、HRCがフルリビルドを施しているのだ。

 現代の技術で甦ったこのエンジンには、Monsoon製ECUやダイレクトイグニッション(コイル・オン・プラグ)化など、2026年現在の知見がふんだんに注ぎ込まれている。さらに、ステンレス製4-2-1ロングチューブエキゾーストマニホールドとBorla製カスタムマフラーが、懐かしくも鋭い「VTEC以前」のホンダ・サウンドを奏でるという。

 そして、このマシンの足まわりや装備に目を移せば、唸らずにはいられない。足まわりにはTEIN製の車高調に調整式のパナールロッドを組み合わせ、現代的なコーナリング性能を獲得。ホイールには、往年のファン感涙の無限製14インチ軽量ホイールを採用。そしてそこに組み合わされるタイヤにはヨコハマタイヤの最強セミスリック「ADVAN A050」を装着する。

 さらにブレーキは、パワーブレーキをあえて廃した「マニュアルブレーキ」仕様へと変更。Carbotech製パッドとステンレスメッシュホースにより、ドライバーの足裏感覚をダイレクトに制動力へと繋げてくれる。

「リオレッド・メタリック」と名付けられた目の覚めるような赤いボディカラーに対し、内装はカーペットや遮音材をすべて剥ぎ取ったストリップ状態で、Blackbird Fabworx製のカスタムロールケージが張り巡らされるというストイック仕様。ステアリングは重い手応えの「マニュアルラック」へと変更されており、まさに「戦うクルマ」としての完成度を追求している。

 アキュラは現在、EVの「ZDX」や新型SUV「ADX」を市場に投入し、電動化へと舵を切っている最中だ。そんな未来志向のブランドが、なぜいま、40年前のクルマをこれほどまで本気で作り直したのか。

 その理由は、アキュラのブランドスローガンである「Precision Crafted Performance(精密に作られたパフォーマンス)」を再確認するためだという。

 40年前、アキュラが北米市場に誕生したとき、初代インテグラの軽快なハンドリングにアメリカ人は驚いたはずだ。今回のインテグラ40レーサーは、どれほど電動化が進み自動運転が普及しようとも、アキュラの根底には「走りの情熱」が込められていることを証明するというメッセージが込められている。

 もし、このリオレッドのインテグラの走る姿をサーキットで目にし、そしてその咆哮を耳にしたら、きっとこう思うはずだ。「やっぱり、ホンダはこうでなくっちゃ」と。インテグラ40レーサーは、アキュラ40年の歴史を振り返るだけでなく、「やっぱり走りが楽しくてこそホンダ」という原点をあらためて感じさせてくれる1台なのである。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了