
この記事をまとめると
■フェラーリがワンメイクレース用に市販したのがチャレンジシリーズだ
■2003年には360チャレンジを公道仕様にした360チャレンジストラダーレを発表した
■360チャレンジストラダーレはレースカーとロードカーというふたつの要素をあわせもつ
レーシングカーを公道仕様にした「チャレスト」
フェラーリがオーガナイズするワンメークレース、「フェラーリ・チャレンジ」がスタートしたのは1993年のことだった。
このシリーズで最初に用いられたモデルは、同年にそれまでの「348tb」から大幅なマイナーチェンジを受けてデビューした、8気筒ミッドシップ2シーターの「348GTB」をベースとする「348チャレンジ」。
レース車両としての安全規定を満たすために、ロールケージやキルスイッチ、ドライレーシングバッテリー、6点式のフルハーネスシートベルト、レーシングバケットシート、消火器、さらには前後の牽引フックなどの専用装備が与えられた348チャレンジは、コンプリートカーとして32台が製作されたほか、エントリー台数が年々増加するのに対応して、フェラーリからは上記の装備をパッケージとした、いわゆるチャレンジ・キットの供給も行われていた。
フェラーリ・チャレンジは、当然のことながらベース車の世代交代ともに、それにエントリーするモデルも変化していくレースだ。ちなみにこれまでの30年以上にも及ぶ歴史のなかで登場したマシンは、348チャレンジから順に、「355チャレンジ」、「360チャレンジ」、「F430チャレンジ」、「458チャレンジ」、「458 Evo」、「488チャレンジ」、「488 Evo」、そして「296チャレンジ」といった流れである。
ここで紹介する「チャレンジストラダーレ」は、2003年のジュネーブショーで発表された、当時の「360モデナ」の高性能版だ。チャレンジはもちろんここまでに説明してきたチャレンジシリーズを、そしてストラダーレはイタリア語で道、すなわちロードカーであることを意味している。
つまり、このチャレンジストラダーレは、フェラーリのレースカーとロードカーという、ふたつの性格を併せもつモデルにほかならなかったのである。
チャレンジストラダーレには、2タイプの仕様が用意されていた。ひとつは軽量なスライド式のサイドウインドウにレーシングインテリアを組み合わせたもの。そしてもうひとつは、オーソドックスなサイドウインドウとラグジュアリーなレザーインテリアをもつ仕様だ。
もちろんいずれのモデルを選択しても、そのエクステリアのディテールやメカニズムの構成に違いはなかった。
