レース用マシンを公道で乗れるファン垂涎の「役物」フェラーリ! 360モデナから始まった「チャレンジストラダーレ」【21世紀スーパーカーFILE #025】 (2/2ページ)

「チャレスト」は一般人でも買えるフェラーリのレーサーだった

 フェラーリがチャレンジストラダーレの開発で、もっとも重要なテーマとしていたのは、その軽量化だった。ジュネーブでのワールドプレミア時に発表された1180kgというドライウエイトは、360モデナと比較すると110kgも軽い数字となる。

 このうち94kgはボディやシャシーコンポーネンツ(サスペンションにはチタン素材も積極的に導入され、またブレーキにはあの「エンツォ」と同様のCCM=カーボンセラミックマテリアルのディスクが与えられた)や装備の簡略化などによって、また11kgはエンジンやギヤボックスの軽量化によるものと説明されていた。残りの5kgの詳細は不明だが、いずれにしてもそのストイックなまでのダイエット策は、チャレンジストラダーレの走りを大いに魅力的なものへと導く原動力となった。

 一見360モデナから変化がないようにも見えるボディだが、さらにエアロダイナミクスを最適化するために、フェラーリはフロントスポイラーやダックテールのデザインなどを変更。200km/h走行時には360モデナよりも40kgも大きなダウンフォースが得られることになった。

 これらはCFRPにクリア塗装が施されるのみのサイドミラーや、前後ともに19インチ径とされたBBS製専用ホイールとともに、チャレンジ・ストラダーレを外観から識別する重要なポイントでもある。

 ミッドに搭載されるV型8気筒DOHC 40バルブエンジンは、3586ccの排気量など基本的なスペックに変化はないが、ピストン形状の変更や吸排気システムの見直し、さらにはECUのリニューアルなどによって、360モデナから25馬力のエクストラを得た425馬力仕様となった。組み合わせられるミッションは6速のF1マチック。新たにレーシング・スタート機能が備えられたのも、このチャレンジ・ストラダーレでは大きな話題だった。

 0-100km/h加速を4.1秒で終了し、300km/hの最高速を可能にしたチャレンジストラダーレ。デビュー時のインパクトはいまでも鮮明な記憶として自分自身のなかに残っている。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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