
この記事をまとめると
■コンビニ配送トラックは複数の温度帯の商品を同時に扱う
■ツーエバ構造で荷室をわけることで温度管理を実現している
■見えない物流技術が日常の便利さを支えている
生活を支えている精密な物流の工夫
私たちの暮らしには、多種多様の飲食物が充実している。米や野菜、そして肉や魚などの食材はもちろんのこと、専門工場にて加工された食品も私たちの生活に欠かせないものとなっている。
それらの生産者に感謝するのは当然のことであるが、私たちが食材を入手するのはスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどがメインとなる。そういった小売店に向けて、一度にこれら多種多様の食品を運ぶことができるトラックがあるのをご存じだろうか。ここではそんなコンビニ配送などに使用されるトラックについて解説してみよう。
コンビニエンスストアには、ありとあらゆるジャンルの商品が陳列されている。弁当やおにぎり、パン、乳製品、そしてアイスクリームや冷凍食品、ちょっとした日常品や文房具などといった具合に、ほしいものがいつでも手軽に入手できることで顧客のニーズをつかんでいるのだ。そんなコンビニには常温保存品を運ぶトラックと冷凍物を運ぶトラック、そして弁当やパンを運ぶトラックなどが毎日欠かさず納品に訪れている。
そんななかでもっとも重要でありメインとなる存在なのが、弁当やおにぎり、パン、乳製品などを運ぶトラックだ。弁当やおにぎり、パンなどは20℃、スイーツや乳製品などは3℃が適正温度とされているのだが、それらの商品を同じトラックで運ぶというところに疑問を抱かないわけがない。配送中は適正温度帯でなくてもよいのだろうか。否、そんなことはない。コンビニ関連の事業では細かすぎるほどの取り決めが数多く存在しているのだ。ならば、どのようにして温度帯の異なる食品を一度に運んでいるのか。そこには、トラックの荷室そのものに秘密があった。
コンビニの配送に使用されているトラックは、冷凍冷蔵装置を備えた俗にいう冷凍車と呼ばれるトラック。アイスクリームなどの冷凍食品を運ぶ車両と同じであるが、温度設定次第では冷蔵、いわゆるチルド輸送も可能なトラックだ。通常の冷凍車であれば冷凍機がひとつなのだが、なかにはツーエバと呼ばれるものが存在する。
ツーエバは、クーリングユニットが荷室最前部と最後部にそれぞれ装備されており、前室と後室で異なる温度設定ができるという優れものなのだ。荷室の内部には間仕切りも装備されているため、必要に応じて活用する。前室の荷物は荷室側面に準備された扉から荷物を積み降ろしし、後室の荷物は後部の扉を使用するというわけだ。そんなツーエバを活用しているからこそ、異なる温度帯の荷物を運ぶことができるのである。
24時間営業のコンビニはとても便利な存在であるが、商品を搬入してくれるトラックがいなければ商売は成り立たない。コンビニにはそんな納品トラックが1日に何便も訪れているため、見かけた際にはぜひともこれらの装備をじっくり観察して欲しい。
