
この記事をまとめると
■トラックのテールランプのトレンドはLEDによって大きく変化した
■「歌舞伎」「流鏑馬」などの個性的なデザインが登場している
■最新テールランプはカッコいいが古いトラックには昔ながらのテーブルランプが似合う
トラックのテールランプは大進化を果たしていた
歌舞伎、流鏑馬というキーワードから何を連想するだろうか。歌舞伎ならば、あの独特の鼓の音、流鏑馬は馬と弓矢あたりが一般的だろう。しかし、このふたつにの言葉が付いたトラックと大きく関係するパーツがあるので、それを紹介していこう。
ここしばらくトラックのリヤビューを見ていない人からすればちょっと驚きなのが、テールランプやブレーキランプまわりが非常にスタイリッシュになっていることだろう。ひと昔前ならばトラックのうしろ姿といえば、露骨な丸型や四角い灯火類が定番だった。しかし現在では、そのテールランプ部分も進化を遂げているのだ。
まず、発光部分が電球からLEDへと変わったことが大きなターニングポイントだという。その時間軸を振り返ると、ここ十年ほどが進化過程だったと思われる。なんとなく頭の片隅にある白熱球が多く使われていたのはすでに過去のことなってしまったのだ。これは、テールランプにもECE規格認証取得基準を求められるようになったことが原因のひとつ(トラックのLEDテールランプにおいても、ECE規格[UN規格]は「その製品が日本の保安基準に適合しているか」を証明する非常に重要な指標)。
こうした背景があるものの、トラックとヒカリモノの組み合わせは非常にマッチングがよいため、おしゃれなテーブルランプを付けるトラックが増えたのも当然の流れかもしれない。
では、そろそろ本題へと話を戻そう。LEDの登場で進化し続けるなかで、リヤコンビネーションランプはもっともスタイリッシュになったパーツのひとつといえる。コンビネーションランプとはテールランプ・ストップランプ(ブレーキランプ)・ターンシグナルランプ・バックランプなどが一体となったライトユニットのことだが、自動車用照明部品において世界シェアトップクラスを誇る、あの小糸製作所が「歌舞伎」や「流鏑馬」といったネーミングの製品を世のなかに送り出している。
「歌舞伎テール」と「流鏑馬テール」はブレーキ・テールランプ・バックランプ・ウィンカーの3つが一体化されたオールインワン構成であり、2015年の発売時には非常に斬新であった。さらに、こうした秀逸なデザインのコンビネーションランプは、大型・中型のトラック用としては初めてのことだったので発売当時は話題となった。
冒頭で歌舞伎と流鏑馬というネーミングが非常にインパクトのあるものだとお伝えしたが、実際にそれらの製品を見れば、なぜその名前が付いたのかは一目瞭然だろう。
歌舞伎は日本の伝統芸能「歌舞伎」の化粧である隈取をイメージしている。そして流鏑馬は、疾走する馬から放たれた矢をイメージしたことが見て取れる。
こうしたトラックのテールランプにもさまざまな変化が見られるが、昔からあるレトロかつシンプルな形のテールランプもいまだに健在。確かにLEDを組み込んだ最新のテールランプはスタイリッシュでカッコいいが、ちょっと古めのトラックならば、電球を使った昔ながらのテーブルランプとの相性がいいというのも納得できる話だ。
では最後にテールランプについて予備知識を少し書いておこう。テールランプの灯火の色は、赤い色と定められている。以前は電球自体が赤いタイプを使用していたが、LEDの普及により「赤く光る」状態であることが条件となった。また、視認距離は300m後方を走るドライバーや歩行者などから車体が確認できることが基準だ。
このほか、テールランプの光源の基準は以下のように定められている。
■平成18年1月1日以降の製作車:5W以上30W以下
■平成8年2月1日~17年12月31日の間の製作車:5W以上
■平成8年1月31日以前の製作車:規程なし
