
この記事をまとめると
■ヒョンデが中国で「アイオニック」を独立したブランドとして展開する
■「アイオニック」ブランドとしてコンセプトカー「VENUS」「EARTH」を公開した
■ヒョンデの「アイオニック」カラドンナモデルが誕生するかに注目したい
ヒョンデが「アイオニック」で中国市場に切り込む
ヒョンデのEV専用サブブランド「IONIQ(アイオニック)」といえば、電気の「Ion」と「Unique」をかけあわせた造語で、日本でも「アイオニック 5」や「アイオニック 5 N」がお馴染みだ。そのアイオニックが、世界最大のEV激戦区である中国で、とんでもない勝負に出る。なんと、「アイオニック」を独立したブランドとして展開するというのだ。
北京で行われたローンチイベントでは、その未来を占う2台のコンセプトカー「VENUS(ヴィーナス)」と「EARTH(アース)」を世界初公開した。あえてブランド専用モデルを引っ提げてくるあたり、ヒョンデの「不退転の決意」がひしひしと伝わってくる。
なぜ、あえて「アイオニック」をブランド化するのか?
その背景には、中国市場の特殊性がある。現在の中国EV市場は、BYDやテスラといった2大巨頭がシェアの大半を握る超激戦区。ここで既存の「ヒョンデ」ブランドのままEVを売っても、並み居る大衆車メーカーのなかに埋没してしまうのは目に見えている。
そこでヒョンデが選んだのが、グローバルで評価の高い「アイオニック」という看板を使い、プレミアムでハイテクな地位を確立する戦略だ。それは単なるクルマの販売ではなく、体験そのものを包み込むブランドへの格上げを狙っている。
その象徴のひとつが独自のネーミングルールだ。なんと中国でのラインアップには、すべて「惑星」の名が冠される。これは「顧客を宇宙の中心に据え、そのまわりを公転する惑星のように寄り添う」というコンセプトに基づくもの。
そしてその第一陣となるのが、今回公開された「VENUS」と「EARTH」だ。
「VENUS」は、もっとも明るい惑星である金星の美しさをテーマにした次世代セダン。目を引くのは、なめらかなシングルカーブシルエット。透明なリヤスポイラーなど、ハイテクな仕掛けを盛り込みつつ、個性的な佇まいを実現している。
内装もまた、金星の輝きをイメージした照明に、柔らかなスエードとクロームゴールドを組み合わせたプレミアムな仕立て。さらに、クルマと対話できる独自キャラクター「Lumi(ルミ)」が組み込まれるなど、遊び心も満載だ。
一方の「EARTH」は、地球の活力をイメージしたパワフルなファミリーSUVだ。外装は「オーロラ・シールド」と呼ばれる未来的なフィニッシュで、スキッドプレートや露出したボルトのアクセントなどがSUVらしさを強調する。
インテリアは「小さな地球」をテーマに、エアモジュールを用いた「エアハグ(air-hug)」と呼ばれるシートを採用し、まるで森のなかにいるような安らぎの空間を提供してくれる。さらにこちらには、冒険心をくすぐるキャラクター「Aero(エアロ)」が隠されているという。
中国メーカーが台頭し、外資系メーカーが苦戦を強いられる現在の中国市場において、「アイオニック」がどれだけのプレゼンスを発揮できるか。2026年4月24日に開幕する北京モーターショーでは、「アイオニック」というブランドの、そして「VENUS」と「EARTH」のさらなる詳細が発表されるだろう。
果たして、中国で展開されるヒョンデの新ブランド「アイオニック」からはどんなモデルがリリースされるのか、続報にも注目したい。
