
この記事をまとめると
■新型ホンダCR-Vはミニマルであることと機能性を重視したデザインに刷新された
■水平基調のキャラクターラインやAピラー位置などで運転しやすさも向上している
■国や地域によって異なる市場のニーズを両立するためのデザインがなされている
新型CR-Vのデザインの狙いとは
グローバル化を進めるなかで、日本市場での存在感が薄まりつつあったホンダのCR-V。しかし、新型となる6代目は「感動CR-V」をコンセプトに巻き返しを図るに十分な魅力を備えているようです。そこで今回は、そのエクステリアについて、デザインを担当した佐藤氏にスタイリングの意図を聞いてみました。
ミニマムでノイズを感じないスタイリング
──まず始めに、先代のデザインについてどのように認識されていたかを教えてください。
「歴代のなかでも、先代はマッスルで彫刻的なカッコよさと、ウエッジさせたボディによるスポーティなイメージが強かったですね。ただそのぶん、室内から見たときにボディ面が運転視界に入ったり、バックの際に平行が見えにくいといった側面があったと思います(デザインセンター プロダクトデザイナー 佐藤淳之介さん以下同)」
──では、そこで新型のデザインコンセプトをどう組み立てたのでしょう?
「キーワードとしては機能的、水平、ミニマルといったものですね。グローバルカーとして北米や中国で事前調査をしたのですが、上質さとタフさ、スポーティと機能的など、仕向地によってギャップがある。その両立が実現するデザインを目指しました。たとえば、水平基調のキャラクターラインはミニマルな表現でありつつ、道路の白線と平行に見えることで運転や駐車がしやすくなるなどです」
──パッケージもその目的に沿ったディメンションということでしょうか?
「はい。40mm拡大したホイールベースは、とくに後席の居住性と使い勝手に割りあて、伸びやかなフードを意図して全長を95mm伸ばしています。一方で全高は変えず、投影面積による空力への影響を避けました。また、先代の運転姿勢は着座姿勢がややアップライトだったこともあり、ステアリングの角度を3度起こしています」
──全体の佇まいや顔付きはヴェゼルに近くなりましたが、これはホンダ車としての統一イメージを意識したものですか?
「そうですね。2019年以降、シンプルで機能的なデザインにシフトしたことと重なっていますし、ヴェゼルやパイロット、パスポートなどは並行して開発していましたから、必然的にファミリー感が出ていると思います。日本市場ではSUVファミリーのなかでも上級モデルとして、似ているけど異なる存在感を意識しています。たとえばグリルのメッシュは通常より大きな立体とし、かつハニカムとV字を組み合わせた形状で上級感を出しているんです」
