
この記事をまとめると
■SUPER GT第2戦が5月3〜4日に富士スピードウェイで開催された
■GT300の31号車aprが2戦連続で3位表彰台を獲得している
■現在のSUPER GTに唯一の女性ドライバーである小山美姫に強さの秘訣を直撃した
今期大注目の女性ドライバー
日本でもっとも盛り上がっているモータースポーツカテゴリーであるSUPER GT。1994年にスタートした全日本GT選手権(JGTC)から、2005年に名称を変更したSUPER GTと、32年に渡って開催されているだけに、いままでに数多くのドラマが生まれている。
そんなSUPER GTでは今シーズン、とあるドライバーが注目されている。それが小山美姫だ。彼女は現在、SUPER GTにおける唯一の日本人女性ドライバーであり、2023年に50号車ANEST IWATA Racing with Arnageからスポット参戦した当時、女性としての参戦は2012年のシンディ・アレマン以来、じつに11年ぶりとなる久々の女性ドライバー登場であった。
なお、2024年にはフェラーリのファクトリードライバーであるリル・ワドゥがフル参戦ドライバーとして参戦し、第6戦SUGOにて2位表彰台も獲得している。
小山は翌2024年に22号車R’QS MOTOR SPORTSからもスポット参戦しており、2025年からは現在のaprにてLC500h GTを駆る。2026年でSUPER GTにおいて4シーズン目を迎えており、新人から中堅へステップアップしている段階だ。そんな彼女は今シーズン、4月に行われた開幕戦でいきなり3位表彰台を獲得する上々な滑り出しを見せ、2025年シーズンで得た経験を早くも形に。しかし、彼女の快進撃はまだ終わらなかった。
先日、5月3〜4日に富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第2戦。小高一斗、小山美姫、チャーリー・ブルツの3名で挑んだこのレースでは、予選Q1を小山が突破し、予選Q2で小高が2位に食い込み、フロントロウに付けたのだ。
この好ポジションからのスタートにより31号車は2戦連続となる3位表彰台を獲得。小山にとっては、32年の歴史上初となる、女性ドライバーによる2戦連続表彰台という快挙となった。
しかし、2023年と2024年はスポット参戦、2025年は念願のSUPER GTフル参戦と、久々の日本人女性ドライバーという背景もあったので、これまで多くの注目を集めたものの、本番ではいままで上位争いに参加することはできず、お世辞にも2025年シーズンは好成績で終えたとはいえない状況であったのも事実。
いったい彼女の飛躍には何があったのか、第2戦終了時にその秘密を少し聞いてみた。
まず、マシンのセッティングなどに関するハード面について。すると小山はこの質問に対して「マシンは特別なにか昨年から変えたことはないんです。ただ、強いていうなら2024年シーズンにこの車両で戦っていた小高選手が今年また戻ってきて、私よりもマシンに対するノウハウがあるので、彼のセッティングがいい方向に向かったんだと思います」と語る。
1台のマシンを複数人で共有するレーシングドライバーは、どうしてもセッティングの好みが出る。アンダー気味が好きな人もいればオーバー気味が好きな人もいるし、タイヤのセットアップも人それぞれだ。そんな実情をなんとなく知っているだけに、「マシンに対する要望はないんですか?」と聞くと、「私はほとんどそういうのはないんです。なので小高選手が決めたセッティングにただ私が乗るというのが現在のスタンスですね」と続けた。
ただ、2戦連続表彰台という飛躍には、少し心当たりがあったという。というのも、昨シーズン小山はSUPER GTフル参戦という経験と同時に、ブリヂストンタイヤをSUPER GTで初めて使ったシーズンだった(ANEST IWATA Racing with Arnage、R’QS MOTOR SPORTSはともにヨコハマタイヤ)。なので、ブリヂストンタイヤに対する適応と勉強を兼ねたシーズンでもあったのだ。その経験がこの2戦で生きてきたのかもしれないと振り返る。
また、昨シーズンはコンビを組んだオリバー・ラスムッセンが海外のレースでハイブリッドマシンを操り、乗り慣れていたことから、SUPER GTでは変わり種であるハイブリッドマシンの走らせ方をいろいろ教えてもらったと、昨シーズンの経験も語った。
