
この記事をまとめると
■2026年5月29日に三菱自動車が中長期ビジョンを発表
■2026年秋にパジェロを発表してかつシリーズ車も投入予定
■パジェロはトライトンのラダーフレームをベースにしたモデル
三菱は「尖った」をキーワードに新車種で攻めまくる!!
三菱自動車は5月29日に中長期計画を発表! 加藤CEO、岸浦社長ほか役員が出席し、そのなかでこの先5〜10年のさまざまな計画が語られたが、なんといっても注目は、これまで「新型クロスカントリーSUV」と呼ばれていたモデルが、正式に「パジェロ」だと発表されたことだ。しかもなんと資料には、「パジェロシリーズで投入」という文字がハッキリと記され、布が被されたようなシルエット画像を見る限り、パジェロイオ(もしくはジュニア)、パジェロミニであろうことが予測できる。
当然質疑応答では質問が飛ぶ。加藤CEOは「パジェロシリーズについては、大体ご理解のようなことで、パジェロをトップのラインとしてサイズ的には、その下にシリーズで追加をして、投入していくという風に思っております」と回答! まだ現時点での構想で、これから商品構想を固めていく……とのコメント付きだったが、質問が飛んだときの加藤CEOの笑顔を見る限り、間違いなくかつてのパジェロファミリーが蘇ると思っていいだろう!
さて、シリーズももちろん気になるが、その前にパジェロだ。今回の発表では2026年秋に世界初公開されるというから、日本市場では2019年の生産終了以来7年ぶりの復活ということになる。クルマとしては現在日本にも導入されているピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに開発されるという。また、トライトンと同じくタイで生産されることも明らかにされた。
となれば、パワーユニットは恐らく2.5リッターディーゼルになるのではないだろうか? もちろん詳細スペックは何も明らかにされていないが、トライトンの2.5リッターディーゼルターボは204馬力/470Nmを発生する。トライトンは全長5360mm×全幅1930mm×全高1815mm。さすがにこれよりは小さいサイズのボディであろうし、もしこのままのエンジンだとしても、相当にトルクフルな走りを期待できるハズだ。
何よりトライトンは、AXCR(アジア・クロスカントリー・ラリー)を制したクルマである。このラリー、川を渡り、水没したあぜ道を走り、ジャングルを抜けるといった、文字どおり道なき道を走るラリーなのだ。そこで鍛えられたクルマがベースということで、パジェロは「ホンモノのクロカン4WD」になるだろう。
じつは今回の中長期計画で頻繁に語られたキーワードが「尖った」なのだ。いまの時代、多方面に商品を展開して自動車メーカーを経営していくことは非常に難しい。そこで三菱は「尖った商品」「尖った技術」に特化し、それを三菱らしさとして経営を安定させていくという決断をしたということだ。では三菱らしさ、尖った商品とは? ということだが、三菱らしさは「環境×安全・安心・快適」である。それを体現した尖った商品は、定評がある三菱の悪路走破性を磨き上げたオフロード性能に優れる商品と理解してよさそうだ。
実際に今回発表された、2026〜31年度に新規投入される車種は全13車種。その内訳は、オフロード商品群として7車種、アセアン商品群のエクスパンダー、さらに協業モデルが5車種となっている。三菱らしさという点でとりあえず協業モデルを除けば、パジェロシリーズ、エクスパンダーなど6車種がSUV、そしてピックアップとミニバンが1台ずつということになる。これは当然デリカとトライトンと予想され、つまり悪路に強いクルマだけということになるわけだ。
ところでかつてのパジェロがその名を知らしめて人気になった要因に、パリダカールラリーでの活躍、そしてテレビ番組のプレゼントタイアップ企画がある。いかにビッグネームである「パジェロ」とて、SUVはいまや世界中にライバルがひしめくジャンルである。会見直後に行われた囲み取材で筆者は、どうやってパジェロを広めていくのか、について聞いてみた。
岸浦社長によれば、モータースポーツの計画は現段階ではないものの、将来的には考えていきたい。さらに、新型パジェロそのものについては圧倒的な悪路走破性と街乗りでの乗り心地のよさの両面を備えていて、そこに最新技術を投入して安全性も高めていることで、従来のパジェロを2段階レベルアップしたクルマだとハッキリ答えてくれた。
さらに三菱は、パジェロ投入を機に「ハイブランド旗艦店舗を新設」する計画もあるという。フラッグシップである新型パジェロの価格に見合った店構えの店舗まで用意する力の入れよう。逆にいえばそれだけの自信作でもあるのだろう。パジェロ、そしてそのシリーズ車、相当に期待してよさそうだと感じる! 秋を楽しみ待っていてほしい。
