
この記事をまとめると
■北米トヨタが2027年モデルのGR86を発表した
■2027年モデルのGR86はスロットルやシフトフィールが細かく熟成された
■日本仕様のアプライドF型も間もなく登場する可能性が高い
北米トヨタが2027年モデルのGR86の概要を公開
トヨタのFRスポーツクーペとして、世界中で高い人気を誇る「GR86」。2021年のデビュー以来、モータースポーツからのフィードバックをもとに年次改良を重ね、走りの熟成を図ってきた。そんなGR86に大きな動きがあった。北米トヨタが2026年6月1日(現地時間)、カリフォルニア州プレザントンで開催されたカーカルチャーイベント「FuelFest」において、2027年モデルのGR86を発表したのだ。
北米では「2027年モデル」と称されるが、生産サイクルや時期を考慮すれば、これはスバル・トヨタの年次改良コードにおける「アプライドF型」に相当するモデルとみられる。一方、日本国内に目を向けると、GR86は2026年3月中旬から下旬にかけて、多くの販売店で新規のオーダーがストップ(受注停止)している。この受注停止についてトヨタから公式な説明はないものの、例年の改良サイクルを考えると、アプライドF型への切り替え準備である可能性が高いと見られている。
では、北米でひと足早く公開された2027年モデルのGR86のアップデート内容を見ていこう。
今回の改良でもっとも注目すべきはスロットル特性の見直しだ。アクセルペダルの踏み込み量とトルク発生の関係を丁寧に再調整することで、より滑らかでリニアなレスポンスを実現したという。さらに、4速と5速のシフターインターロック部の面取り幅を約0.02インチ拡大することでシフトフィールも改善されている。
文字にするとわずかな変更にすぎないが、スポーツカーの魅力はまさにこうした感触の積み重ねにある。これらは、GAZOO Racingがサーキットでの走行テストを繰り返しながら煮詰めた成果であり、ドライバーとクルマの一体感をさらに高める方向性がより強調されているといえそうだ。
また、エクステリアには新色「サンダー」が追加された。光の当たり方によって表情を変えるソリッドグレーで、GR86の彫刻的なボディラインをより際立たせるカラーとなっている。
そしてインテリアにも手が入っている。プレミアムグレードには新たに「コクピットレッド」インテリアが設定され、ウルトラスエード素材のブラックと赤いレザーアクセントを組み合わせたスポーティな仕上がりとなる。センタークラスターのスイッチ類やシフトノブにはキャストアイアンブラック仕上げが施され、コクピット全体の質感と統一感が向上しているのも見逃せない。
安全・利便装備も強化されている。ステレオカメラの認識範囲をほぼ2倍に拡大し、クルーズコントロール使用時の先行車検知能力を向上させたほか、交差点付近での障害物検知に対応するモノキュラーカメラも新たに追加された。スポーツカーとしての走りを磨きながら、こうした現代のクルマとしての安全性能も着実に向上させている点は評価に値するだろう。
