
この記事をまとめると
■「オートメッセ in 愛知 2026」が5月16・17日にAICHI SKY EXPOで開催された
■トヨタ名古屋自動車大学校がAE101型のカローラ・レビンを展示
■部品取りレベルの車両をレストアし車検まで取得した
ほぼ廃車みたいなクルマを学生たちが蘇らせた!
5月16・17日の2日間、AICHI SKY EXPO(愛知県国際展示場)にて開催されたオートメッセ in 愛知 2026。来場者は昨年を上まわる約4万2600人を数え、大盛り上がりのなか終了した。
会場内には全国からさまざまなクルマが集まってきており、旧車から最新SUV、VIP系カスタムカーにスーパーカー、さらにはレース車両と多種多様なクルマが存在するわけだが、なかでも筆者が「お!」と思わず足を止めたクルマが今回の主役。
それは、ここ愛知が地元であるトヨタ名古屋自動車大学校のブース。学生たちが作り上げた学生フォーミュラ用のマシンが展示されており、多くの人が観察していたのだが、筆者が注目したのはそのフォーミュラカーの横にある1台のクルマ。そう、マジョーラカラーに塗られた、AE101型のカローラレビンである!
AE101(通称:トイチ)のレビンといえば、先代のAE92から1.6リッター直4の4A-GEを継承しながらも、5バルブ化や4連スロットルを装備した新型の4A-GE(通称銀ヘッド)を搭載したホットモデルが設定されていたほか、全幅1695mmと当時の5ナンバー枠いっぱいのサイズで、操縦安定性や車内空間の拡充なども図られていた、実用性とパフォーマンスを兼ね備えていた名車だ。そのほかにも、AE92から引き続きスーパーチャージャー搭載モデルやスーパーストラットサスペンションを採用したモデルもあった。
なお、グループA(JTC)にてホンダ・シビックと熾烈な争いをしたマシンでもあり、レースファンにも広く認知されたモデルだ(レースではシビック相手にほとんど勝てなかったが……)。B’zの名曲「裸足の女神」をバックに、片山右京が美祢サーキットを走る「右京、レビンす」のCMでもお馴染み。
この世代のテンロクマシンが大好物な筆者が食いついたこのレビン、なぜここで展示したのか、詳しい話を聞いてみた。
「まずこの車両は私が学生たちに『平成初期の車両』『EFI制御のクルマ』を、授業を通して触らせたいと思って探したクルマなんです。なので、別にコレ(AE101)である必要はなかったんですが、強いていうならこういったスポーツモデルとかホットハッチがいいかなぁと。そしたら部品取り車を扱う専門店から運よくこれが出てきまして。書類もあり、予算の折り合いもついたので回収してきました」と語るのは、同校で講師を務める和出さん。
「書類付きで格安なら俺が欲しかったぞ!?」とも一瞬思ったが、別にレストアする技術なんかもち合わせていないので、腐らせるのがオチ。確実に資源を無駄にするのが目に見えているので、地球にも失礼である。「俺に見つからないでよかったな!」と心で叫んだのはここだけの話だ。
この車両、妙なオーラを醸し出しているマジョーラカラーに塗られているのだが、聞くともってきたときは紫のような黒のような……マルーンっぽい色だったというが、もちろんもとは部品取り、事故車のような木っ端微塵な感じではないものの、サビや凹みが目立つ”The 放置車両”といった状態だったそうだ。それを、学生たちが「普段の授業でやらないマジョーラにしたい!」とのことで、この色に決めたという。20歳前後の学生たちが担当しただけあって、若さ全開である。
制作期間は4カ月、それも授業の一部として進めたとのことなので、下手なレストアショップより手際がいい。板金などを学ぶ3年コースの学生たちが主となって進めたというが、ボロボロな車体だったので、パテ盛りや研磨が骨の折れるなかなか痺れる作業だったと振り返る。
ちなみにこのマジョーラ、素人目には塗るのがめちゃめちゃ大変そうだが、黒のベースコート(下塗り)の上に、専用の顔料をクリアに混ぜて塗ると勝手にこの独特な光り方をするそうで、意外と難しくないと教えてくれた。とはいえ、今後も筆者が自分でやることはないのだが……。
