
この記事をまとめると
■ネオクラシックカーブームの影響で中古スポーツカーが高額気味だ
■ここ数年で販売されたモデルでも中古車は安価な場合がある
■ネオクラシックカーよりも現行車のほうが壊れずに楽しめるのがメリットだ
探すとあるぞ! 意外と安い高年式スポーツカー
いまの世のなかは便利なもので、スマートフォンないしPCの1台でもあれば、Webサイトやアプリを介することで、日本中で販売されている数万台の中古車を、好きな時間に好きな台数、いくらでも画面越しに見ることができる。お金も時間もない貧しい筆者であるが、年がら年中そんなこんなで中古車ウォッチングをしているので、最近周囲から「歩く中古車情報誌」とかなんとかいわれている始末。そこまでたいそうなものではないのだが、悔しいかな、聞かれた車種の販売価格がなんとなくわかってしまうのだから仕方ない。
さて、そんな一文の得にもならない日々の中古車ウォッチングであるが、最近ふとあることに気がついた。そう、スポーツカーがまぁまぁ安いのである。ただし断っておくと、ここでいうスポーツカーは、第二世代GT-Rや初代タイプRなどではなく、ここ数年内に販売された高年式のスポーツカーたちだ。とはいえ、安いの基準は人それぞれ異なるので、「バカいってんじゃない!」という声も挙がると思うが、そこは目を瞑ってほしい。ただ、先に断っておくが、安いといいながらも、いい年してろくに貯金もない筆者は買えないので悪しからず……。
まずウォッチングして目についたのは、トヨタがWRC参戦を前提に開発、ホモロゲーション取得を条件として世に放った力作、GRヤリスだ。「いやいや、つい先日26年モデルが出たばかりじゃないか」となるのも無理ないが、このGRヤリス、1stモデルは2020年9月の販売。つまり、初期モデルはもう6年落ちと、まぁまぁの年式になっているのだ。まだまだ売り続ける雰囲気が漂っているが、車種によってはフルモデルチェンジが近い時期といっても過言ではない。
ではいくらなのか? 支払い総額が安い順で並び替えてみると、なんと250万円ほどから見つけることができる。競技参戦ベースのRCが中心だが、300万円以下でもRZやRZハイパフォーマンスという上位グレードもチラホラ。新車価格より100万〜200万円ほど安いのだ。
こう考えると、結構手が出しやすい価格帯なのではないだろうか。もちろん最新モデルと比較すると劣っている部分や問題点もなくはないが、「乗ってみたかった」みたいな人はチャレンジしやすい価格で転がっている。ネオクラシックカーと比べてパーツ供給体制はまったく問題ない点も見逃せない。
ただし、ここで気をつけたいのは、GRヤリスにはRSという、通常のヤリスの中身をそのまま搭載したGRヤリスがあるという点。こちらは1.5リッターのNAエンジンに10速AT(Direct Shift-CVT)、FF駆動とまるで別物なので要注意だ(装備も全然異なる)。まさに狼の皮を被った羊である。
それでいて価格は200万円近い物件も多いので、MTに乗れる人なら、もう+50万円ほどを支払って、GRヤリスを選ぶのが確実だ。値段に釣られて、某漫画の脇役キャラクターのような買いものをしないことを祈る。
では、当初限定販売だったGRヤリスの兄貴分、GRカローラはどうか。こちらはまだ500万円をちょっと切る程度の価格が多いので、新車価格(568万円/6速MT)を考えると、開きはあまりない。予算が許すなら、新車でもよさそうだ。
ただ、量産化されている以上、これからどんどん下がる可能性は高いので、新車価格との開きが出ればアリだろう。GRヤリスの初期モデルと比較して、同様のメカニズムをもちつつもこちらのほうが中身が新しくなっている点も見逃せない。
トヨタ繋がりということで、GR86やBRZも見てみよう。
GR86はスバルとの共同開発でスバルの工場で作られている背景から、アプライドモデルというのが設定されている。いわゆる年次改良を指す単語で、Aから始まって、順にB、C、Dと変化していく。そんな両車の中古車価格は、これはなかなか驚異的。安い順に並べると、なんとどちらも200万円前半からすでに出まわっている。ATもMTも選べるほか、修復歴なしの個体もある。グレードも競技向けグレードのRCもあれば、上位グレードのRZなどもあるので、選択肢はかなり多い。「現行車って高いじゃん」という壁を、見事にぶち壊してくれている。
ちなみに、GR続きということでGRスープラに関してだが、こちらはやや特殊なクルマということもあり、下位グレードのSZやSZ-Rは新車価格からそう開きがないのが現状。最上級のRZも同様だ。
とはいえ、プレミア価格にもなっていないので、買い逃した人や気が変わっていま欲しくなった人にとって、悪い選択肢ではない気がする。
