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見えない破壊者が1年中クルマを攻撃している! 想像以上に怖い紫外線のダメージから愛車を守る対策とは (1/2ページ)

見えない破壊者が1年中クルマを攻撃している! 想像以上に怖い紫外線のダメージから愛車を守る対策とは

塗料・染料、素材の“分子結合”を破壊する太陽光のエネルギー

 どんなクルマも劣化には抗えない。年数を重ねるごとに新車の輝きとコンディションは失われていく。例えば塗装にダメージを与えるものとして、酸性雨や黄砂などが広く知られているが、じつはそれらと同等か、それ以上の”破壊力”を持つものとして「紫外線」がある。その影響は塗装のみならず車内にまで及ぶのだ。しかし、それを正しく理解し、意識して対策している人は案外少ないのが実情だ。

1年中降り注ぐ紫外線のピークは5月から7月

 太陽光の一部である紫外線=UVは、人間の目に見える可視光線より波長が短い光(目に見えない電磁波)の一種のことをいう。波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類され、地表に到達する紫外線の約
99%は「UV-A」だと言われている。

 紫外線は曇天や冬季を含めて年間を通して降り注ぎ、季節や時間帯、天候、地域によって量が変動。気象庁のデータによれば3月頃から急激に強くなりはじめ、5〜7月にかけてがピーク。1日のうちでは10時頃から14時頃までがもっとも強いとされ、日本では南方ほど紫外線量が多い傾向だという。

 人的メリットとしてはUV-BによるビタミンDの生成(骨の強化、免疫力の向上、精神の安定化など)があり、ほかにもウイルスや細菌などの殺菌にも効果を示す。

 しかし、デメリットももたらし、たとえば紫外線のなかでも比較的波長の長いUV-Aは人間の皮膚の奥深くまで到達し、光老化(シワやたるみなど)の原因になるとされている。そして紫外線をもっとも身近に感じるとすれば、やはり夏場の日焼けだろう。皮膚が赤くなって痛み、その後皮が剥けたりする。ひどい場合は皮膚が腫れ上がって水ぶくれになることもある。

 つまり、紫外線は皮膚を熱傷=ヤケドさせるほどのエネルギーを持っていて、まともに受ければ、クルマの内外装もタダではすまないことは容易に想像がつくはずだ。

塗装の分子構造を破壊する紫外線の恐るべき威力

 近年のクルマの塗装面は、一番下が下塗り、その上が中塗り、ベースコート、そして一番上がクリアコートの4層で塗り重ねられている。そして塗料は色の元=”顔料”を”樹脂”で固めて作られたもの。この樹脂は微細な無数の分子が結合し、大きな分子の塊として形成された状態で、”高分子化合物”と呼ばれる。そして頑強な樹脂の層になっているのはクリアコートも同じだ。

 ところが、きわめて強力なエネルギーを持つ紫外線にさらされ続けると、鎖で繋がれた状態の分子同士の結合が切断され、同時に”ラジカル”と呼ばれる不安定な物質が発生。これもほかの部分の分子結合を次々と破壊していき、クリアコート全体の強度を低下させてしまう。この一連の流れが新車時のツヤや透明感を失わせ、塗装の劣化を感じさせる原因なのだった。

 最悪のケースでは、比較的短期間で褪色しやすい赤系の塗装色はピンクがかった色合いに。青色系は鮮やかさが失われるとともに紫や灰色に変色。黒色系ではチョーキング(粉状になる)現象で白っぽく変色。白系では黄ばみが生じるなど、取り返しのつかない状態に及ぶことがある。

 もちろん自動車/塗料メーカーがこれを黙って見過ごしているはずはなく、紫外線吸収剤や添加剤などを塗料に配合するなどして耐候性を大きく改善。メーカーや車種にもよるものの、近年では塗装のクリア剥げや、チョーキング、あるいはヒビ割れといった過度のダメージを受けているクルマはほとんど見かけなくなった。

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