WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

無自覚だけどアナタも煽り運転予備軍!? クルマに乗ってイラッとした経験があるなら覚えておきたい「6秒ルール」とは (1/2ページ)

無自覚だけどアナタも煽り運転予備軍!? クルマに乗ってイラッとした経験があるなら覚えておきたい「6秒ルール」とは

ひょっとしたらアナタもアオリ運転予備軍!?

 日頃は穏やか、しかしクルマのハンドルを握ったとたん性格が豹変。ほかのクルマや歩行者、自転車など、だれかれかまわず毒づき、乱暴な運転を繰り返す人が、あなたの周囲にも、もしかするといるかもしれない。

 なぜか? 調べてみると、”サイコパス”というワードに行き当たった。「自己中心的な行動をしても罪悪感をほとんど感じない」、「刺激を求め、自分の欲望を制御できないため衝動的に振る舞う傾向がある」精神障害のひとつだとあった。つまり、専門の医療機関で検査し、治療を受けなければ改善される見込みは薄いのだという。

「自分には関係ない話」と笑う人もいるかもしれない。ところが、ひとたびクルマを運転すれば、急な割り込みや、著しい低速走行など、周囲を走っているクルマが自分に与える危険や不利益によってイライラを募らせることは誰にでもあるはずだ。

 厳罰化によって減少傾向にあるとはいえ、アオリ運転の大半が、そうした他車の身勝手な振る舞いが原因で引き起こされていることも多いようだ。ちなみに、とある機関の調査では、「8割以上のドライバーがアオリ運転の被害を受けたことがある」という結果が得られている。

 つまり、程度の差こそあれ、逆にアオリ運転をしたことのあるドライバーも相当数いるかもしれないということだ。胸に手を当てて思い出してほしい。カッとして相手のクルマとの車間を詰めるなど、思わずアオリ運転に近い行為に及んでしまった経験はないだろうか?

霊長類が備える”進化脳”による理性で感情を制御する

 では、怒ることは不自然なこと。咎められることなのかといえばそれは違う。怒りの感情が生まれるのは人間としてごく当然のこと。仮に怒りの感情が生まれなかったら危急の事態に対応できず、自分の身を守ることすらできないだろう。

 まず、科学的に怒りの感情について人間の脳を考えてみたい。ここで大きな役割を担っているのは”原始脳”と#進化脳”のふたつだ。大脳辺縁系という、どんな動物も備えている原始脳は、本能としての感情を司っている部位。たとえば、他人から攻撃を受けるなどした際、ホルモンが分泌して戦闘態勢に入るのは、この原始脳が働くためだ。

 一方、進化脳と呼ばれる大脳新皮質のなかの前頭葉は、「思考」、「判断」、「感情の制御」という脳の高次の機能を司る。この前頭葉があるからこそ人間は感情を理性的にコントロールすることが可能に。原始脳だけだったら感情にまかせた行動しかとれなくなってしまうことだろう。

 若干小難しい説明になってしまったが、当然、クルマの運転でもこうした脳の働きが作用しているのだった。

 たとえば、ほかのクルマに不快な思いをさせられたとする。すると、原始脳内の扁桃体が反応し、カッして思わず仕返しをしたくなる。ところが、前頭葉がその感情を制御。「ガマンしろ!」という言葉が浮かんでグッと感情を抑え込む。それが普通だ。

 前述のサイコパスではないにせよ、すぐにキレて暴力的行為に及んでしまう人は、前頭葉が正しく機能していない可能性が高いとも言えるのだ。

怒りの感情を生む他人との思考・認識の違い

「なによりも重要で必要なことは怒りの感情のコントロールです」と言うのは、今回の取材でご協力いただいた一般社団法人日本アンガーマネジメント協会の松島徹さん。

「たとえば自分ひとりでクルマを運転する場合。外と隔絶され、なんら制約もない空間では、クルマに対する万能性に期待する気持ちが大きくなりがちです。本来なら、自分の思いどおりに、自由に走らせることができるはずなのに、他人の身勝手な運転に妨害されてしまう。不快感を覚えて、怒りの感情が生まれるのは不自然ではありません。さらに、運転が長時間に及べばストレスが蓄積して、その傾向が強まることもあるでしょう」

 もっと根本的なところでは、他人と自分との考え方(思考)や、物事のとらえ方(認識)との齟齬も、怒りの感情を生む原因になる、と松島さんは続ける。

「これには育ってきた環境も大きく関わっているのですが、『〇〇をするべき』、あるいは『〇〇はしないべき』という基準は、成長とともに培われます。ほかのクルマに、自分が正しいと考えている『するべき』、『しないべき』に反する行動をとられたり、目にすれば不快に思うのは当然かもしれません」

 クルマの運転でいえば、たとえば、急な車線変更はすべきではないと思っている人にとって、平気でウインカーも出さず、いきなり車線変更してくるクルマは、事故の原因にもなりかねない許しがたい相手。容認できないだろう。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了